【教員採用試験の勉強の進め方(7)】場面指導についての理解②

帝京科学大学教育人間科学部教授 釼持 勉
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服務事故と体罰を考える

前回に続いて、場面指導につき採用試験で取り上げられる内容について法規にも触れながら考えてみます。

学校をはじめとするさまざまな場面で、教員の不祥事が多く報じられています。教育公務員としての自覚のなさや職務の認識の差異が引き起こす事象も少なくありません。特に、服務事故と体罰を取り上げます。教採試験で受験生が最も弱い部分です。

①服務事故について

「服務事故」と言われただけでギブアップする受験生がいます。服務事故とは、地方公務員法31条に示された「服務の宣誓」に反した行為を指しています。

「服務の種類を話してください」などと問われると全く話せない受験者がいます。この段階で合格は黄色信号です。服務事故の種類には、ハラスメント行為、体罰、個人情報の漏えい、交通事故、会計不正処理などがあります。それらの行為は地方公務員法33条で禁じる「信用失墜行為」に当たります。これを理解しているのを前提に採用試験が行われていることを認識しておきましょう。

また、地方公務員法35条「職務に専念する義務」を確認し、教師としての職務の範囲を理解して学校教育を行っていく必要性も認識しなくてはなりません。

②体罰について

体罰は、教師の服務事故として扱われます。問題は「体罰は禁止されていますが、どうして教師は体罰をするのかあなたの考えを話してください」との問いです。続いて「同僚が体罰をしていたときにあなたはどのような態度を取りますか」と問われます。簡単な問いではありませんが、回答は次のように考えてみましょう。

「体罰をする教師は、規範意識が低い方だと思います。体罰をして何が残るかを意識していないのです。そして耐性の欠如もあるのはないでしょうか。いわゆる我慢ができない、自分の思い通りにならないのは許せないと捉えて、結果、体罰をしてしまうのではないでしょうか」。

また「同僚に対しては、熱い思いを伝える方法は体罰だけではないと話します」などと回答します。これを参考に、皆さんなりに考えてください。

両方とも発生件数ゼロを目指します。しかし、数値上だけで判断できない背景がそれぞれあると思います。この2点は法規と合わせてストーリー性を持って理解しておくと回答できるようになります。

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