【押さえたい教育時事(15)】初中局関連の最近の動向

20年代の学校教育の姿を示す

初中関係の動向は常に押さえる

中央教育審議会(中教審)は、文部科学省組織令の75条、76条に基づき、「文部科学大臣の諮問に応じて教育に関する基本的な重要施策について調査審議し、及びこれらの事項に関して文部科学大臣に建議する」機関として設置されているもの。

初中局関連の動きについては、常に注視したい。最近の動向をまとめておく。中教審初等中等教育分科会は2019年12月に、「新しい時代の初等中等教育の在り方」と題して論点を取りまとめ、今年の1月の総会に報告した。

個別最適化された学びを実現するためには、教師を支援するツールとしてICT環境や先端技術が不可欠と位置付け、学校のICT環境整備を国が主導して早急に進めるべきである、と提言している。

学校のICT環境整備を国家プロジェクトで

取りまとめではまず、「育成を目指すべき資質・能力」を「自立した人間として、主体的に判断し、多様な人々と協働しながら新たな価値を創造する人材の育成」「変化を前向きに受け止め、豊かな創造性を備え持続可能な社会の創り手として、予測不可能な未来社会を自立的に生き、社会の形成に参画するための資質・能力を一層確実に育成」と示し、「これからの学びを支えるICTや先端技術の効果的な活用について」「義務教育9年間を見通した教科担任制の在り方について」など8項目について言及、提言している。

学校のICT環境の整備については、現状では致命的な遅延や地域間格差があると問題視。ハードとソフトの整備を一体的かつ早急に国家的プロジェクトで進めるべきだとした。

ハード面は、全ての学校で1人1台環境を実現するとともに、高速大容量の安定した通信ネットワーク環境整備やクラウドの活用も並行して推進。自治体や学校がICT環境の整備に計画的に取り組めるような支援策の必要性を指摘した。

ソフト面は、デジタル教科書・教材の活用により、知識・技能の定着に要する授業時間を短縮し、探究的な学習にかける時間を増やすことができるとし、良質な学習リソースの開発や統合型校務支援システムの導入を促進すべきだとした。

また、そうした環境が実現した場合の教師の役割や指導体制について2020年度内をめどに、デジタル教科書の在り方については教科書の改訂スケジュールを踏まえ来年度中をめどに、それぞれ方向性を提示。先端技術の活用を踏まえた年間授業時数や標準的な授業時間の在り方、学年を超えた学びについても早急に検討する。

小学校教科担任制は22年度をめどに

もう一つの大きな課題である小学校高学年の教科担任制については、外国語教育をはじめ、教育内容の専門性向上を踏まえ、22年度をめどに本格的に導入すべきだと提言。

それを見据え、義務標準法の改正も含めた、教科担任制に必要な教員定数の確保や小中連携、教員養成、免許制度、教育課程の在り方などについて検討を進めるとしている。

前述のように、8項目について今後の方向性を示している。文科省のサイトで閲覧できるので、確認すること。それぞれの提案などについて自分なりに考えを持っておくことが大事である。