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あなたの挫折経験について話してください。挫折の対処法も教えてください。
○回答
高校の野球部で1年からレギュラーでしたが、肩を痛めて以前のようにボールが投げられなくなりました。医者から練習方法を変えないと野球ができなくなると言われました。非常にショックで、退部も考えました。
しかし、先輩や友人の言葉に支えられ、好きな野球を諦めず卒業まで頑張れました。練習と休息を計画的に取り入れました。自分の体験を部員と共有して、体力アップを目指しました。
この経験は今でも生活の中で意識してやっています。できないことを並べて、できない言い訳ばかり考えていても解決できません。できそうなことを縦に並べて、できることから一つずつ乗り越える努力をして問題解決につなげています。
[コメント]
この質問では挫折の内容と学びや気付きの整合性を見たいのです。回答にその人の人柄が出るのです。この回答のように、挫折の内容と乗り越え方、原因の受け止め、対処の仕方を述べます。困難な状況に出合ったときの対応の仕方もうまく表現されています。
×回答
私の挫折体験は大学1年のときでした。演劇部に入って学園祭の練習で大変でした。
先輩が私の失敗を集中的に指摘するようになりました。初めのうちは応援してくれていた友人まで離れていくように思えてきました。先輩だけでなく友人までも信じられなくなり、退部しました。
好きな演劇をやめるのはつらく悩みました。でも人間関係で悩むよりは、そこから離れた方がいいと考えました。
[コメント]
これは挫折の内容だけで、困難に出合うと逃げてしまう弱さや諦めやすい性格の人と受け止められてしまいます。ただ聞かれたことに答えるだけでなく、自分の挫折体験を話すことで、あなたの何をアピールできるのかを考えて答えるとよくなります。面接官は、部員間の人間関係がぎくしゃくするようになった原因の受け止め方、対処する力を備えているかを見たいのです。
なお、挫折体験がないという人は、成功体験の裏での苦労や困難に対しての努力を考えると答えられます。
アドバイザー・塚田亮 元東京都公立学校長