【合格する面接対策(8)】集団討論② 課題の改善策を考えておく

【合格する面接対策(8)】集団討論② 課題の改善策を考えておく
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元帝京大学・帝京科学大学教授 釼持 勉
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今回は、集団討論編のより具体的な手だてを紹介しましょう。次のようなテーマが出題されたとします。「学校教育では教師の授業改善が求められています。あなたは授業改善をどのように捉え、どのような内容を身に付けていけばよいか、自分の考えを述べてください。また、教師の資質を高めるためにどのような手だてを講じればよいかまとめてください」授業に対して常に考えている学生でもある程度語れると思われる内容です。このテーマをひもといて集団討論の力量を身に付けましょう。

(1)はじめの主張―どうまとめるか

自分の考えを整理するか、ポイントをどう話すか、が大事です。例えば、授業改善を新学習指導要領の総則で解説している言葉「学習過程の質的改善に資すること」を最初に発言するとよいでしょう。これまでの授業とこれからの授業を対比して発言すれば分かりやすくなります。次に授業観察の視点を明確にしていきます。「4つの明確化が重要であり、目標の明確化、学習過程の明確化、学習活動の明確化、評価の明確化」を打ち出し、それぞれの活動が成立する条件を考えていくなどと話せば合格です。このような考えで授業改善について整理しておくとよいでしょう。学習指導、生徒指導、特別活動、特別の教科「道徳」とポイントを1つずつまとめておきましょう。対策になります。

(2)討論として必要な基礎知識を習得しておく

討論の内容は詳細であっても、教育実習や臨採などで得られた基礎知識や体験を総動員して向かいましょう。学習指導であれば、「学習過程の質的改善」「よい授業のための4つの明確化」「2つの振り返りの大切さ」「机間指導の基本的な在り方」「板書の役割」などについて語れるようにしておきましょう。教育実習では、先輩教員の授業を参観したと思います。その授業風景、指導の実際などを思い出し、それを参考として発言していきます。また、授業には課題がつきものであり、それを改善するための対策が必要となります。その対策を導き出した過程、それをどのように実行していくかなど説明できるようにしましょう。主要な課題については自信をもって話せるようにしておきたいものです。自分が行った研究授業、参観した先輩の授業などは常にポイントをまとめておき、そこから授業の課題解決策を導き出すとよいでしょう。集団討論は、これまで学校現場と関わってきた自らの体験をもとに、改善策を考えておくことで克服できると考えます。

(おわり)

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