面接のポイントはここだ 苦手な集団討論にどう対応

教員採用試験が始まっている。ここでは2次試験の軸となる面接に焦点を当て、身だしなみ、面接時の注意事項、想定される質問などを紹介する(表参照)。特に受験者の苦手意識が高い集団討論のポイント、留意点を見てみよう。今年の面接はいずれもソーシャルディスタンスを保ちながら、ということになりそうだが、教職への適性をみるのにやはり面接は欠かせない。


得意ではないテーマが出された――さあ、どうする

自分があまり勉強してこなかった分野や時事がテーマとして取り上げられる場合がある。内容について詳しく知らないと「話す内容がない」と焦ってしまうこともあるだろう。しかし、教員採用試験なので教育に関するテーマであることは間違いないので、慌てないようにしたい。

面接官が見ているのはテーマについての知識の有無ではない。もちろん発言内容も評価対象にはなるが、それは単に知識を有しているということである。面接官が注目しているのは、討論にどのように参加したかという態度である。知識はなくてもテーマについて真剣に考え、積極的に討論に参加している様子が伝われば大丈夫、評価は低くない。

学校現場では、想定外のことが多々起きる。知らないことに対応せざるを得ないケースがむしろ多いので、分からないなりに真剣さを打ち出すとよい。

目立ったほうがよい――ただしマイナス面に注意

面接官の印象に残る必要があるから、その意味では目立ったほうがよい。ただし、避けたい目立ち方、マイナスになる目立ち方があることも覚えておく。それはどういう目立ち方かというと、「自分の意見ばかり主張する」「反対意見には徹底的に反論する」「他者の意見に配慮しない」「攻撃的に論戦する」などである。

印象に残ろうとするため、あえて討論の最中はほとんど参加せず、まとめの段階になったら、突然自分の意見を主張しだし、それまでの流れを無視するようなまとめ方をしようとする受験者がいる。これは討論に協力的でないと判断される悪い目立ち方である。討論には最初から参加し、意見の集約に協力するという態度が重要なのである。

討論の軌道修正ができる、というのはよい目立ち方だ。討論は得てして本筋から外れるケースがある。その時に、討論を元に戻す発言ができれば、評価が高い。強引でなく自然にできるのであれば、なおさらよい。

第一声を発してみよう――後の発言が楽になる

前述のように集団討論で面接官が見る大きなポイントの一つが積極性、意欲である。討論がスタートした瞬間、多くの場合、一瞬の間が空くものである。他の受験者の出方を見たり、様子をうかがったりするからだ。

したがって、よい目立ち方として第一声を発するというのがある。最初に発言したという事実はその討論における自分のポジションを大きなものにするし、面接官に対する印象も強くなる。

「自分は引っ込み思案だから」という方にはなおさら第一声をお勧めする。一度発言すれば、ふん切りがついて後の発言が楽になるからである。

でも議論は苦手――聞き上手で乗り越える

話し上手だから高い評価を得る、というわけではない。討論への参加姿勢が重要である。積極的に参加し、討論の活性化、成功に貢献するという態度を見せたい。

一方、聞き上手であることを示すのはとてもよい。他者が発言中は、そちらを向き、しっかりと聞いているという態度を示す。適当なところで相づちを打つとなおさらよい。自分が発言する番になったら、それまでの他者の意見を適宜引用し、きちんと聞いていたということを示したい。他者の意見はできるだけ褒め、自分に対して反論されたら、笑顔で聞いて直接的には反論しない。

まとめ役を務めるのもよい。要所で全体の発言を整理して、まとめとして発表する。加えて他の受験者に適宜質問などしてみよう。適切な質問なら評価が上がる。

司会に立候補するという手もある。議論が苦手なら、討論全体をリードすればよいのである。 やり方としては、他者の発言に付け加えをしていくという手法がある。例えば、これはいい意見だなと思う発言があったら、それを評価し、さらに自分の考えを付け加えて意見を発展させるというやり方である。

最後まで討論の流れに乗れなかった――起死回生できるか

討論の時間もそろそろ終わり。しかし、これまでほとんど発言できず、討論の流れにもまったく乗ることができなかった。司会、タイムキーパーなどの役割もしておらず、自分の存在感は全く示せなかった。このままでは不合格に違いない。そんなときに起死回生のため何ができるであろうか。

大変難しい状況である。討論には、やはり当初から参加することが望ましい。討論の流れの中で発言していくことが重要なのだ。だから、その時点からできることはほとんどない。スタート時から積極性を示すことが大切なのだ。ただ、もし他の受験者の意見をきちんと聞いていたのであれば、2つのことが可能だ。

何人かの意見を取り上げ、その優れた点を指摘し、自分も同様の意見であると主張する。意見をきちんと聞いていたことを示せるだろう。

もう一つは、討論の最も軸になっていた受験者の意見に反論し、他の受験者からも意見を求めるというやり方である。あえて波風を立てるのである。いままでほとんど黙っていたのに何を言うか、と非難の的になってしまうかもしれない。

しかし短時間ではあるが、討論を自分のほうにもってくることができる。それらにもしっかり反論できるのであれば、最後の最後に短時間ではあるが討論の主役になれる。面接官が見直してくれるかもしれない。

あまりお勧めではないが、このまま何もしなければ落ちてしまうと思うのであれば、やってみる価値がある。

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