来夏に向けてスタート 11カ月後を想定して

何から取り組めばよいか

来夏に実施される2022年度教員採用試験の受験を予定している人は、準備を始めなくてはならない時期となってきた。何から取り組んだらよいのか。ここではモチベーションのアップ、具体的な準備の2本立てで最初のステップを見てみよう。


モチベーションアップ編―最初はスモールステップで

今年はコロナ禍のため、異例の対応となったが、来夏に向けてまずは通常通りの対応を考えておこう。

11カ月後に本番を迎える、というのは実感が湧かないかもしれない。従ってなかなかやる気が出ない、モチベーションが上がらないということは意外と多い。もちろん時間はまだ十分にあるといってもよい。あせらず助走から取り組み、だんだんとペースを上げていけばよいだろう。

■環境の整理から始めよう

勉強を阻害するものを周囲から排除しよう。ゲーム、マンガ、スマホ、テレビ、オーディオなど魅力的なものはできるだけ遠ざけよう。パソコンも遠ざけたいところだが、これは勉強に使うので手元に置いておくしかない。でもゲームなどには使わないようにしたい。

もちろん、ゲームもマンガも勉強で疲れた頭をほぐすリラックス効果はあり、必要な面もある。すぐそばにあるとどうしても手に取ってやりたくなるし、読みたくなるし、聴きたくなる。

だから、別の場所に置いたらどうだろう。少なくとも勉強する時間だけは、別の部屋に置いておきたい。そんなに部屋はないというのなら、クローゼット、押し入れ、カバンなどにしまっておこう。使うためには手間がかかるようにすればよい。

厄介なのはスマホだろう。連絡に必要だし、検索に使うこともある。ただ、やはりゲームや動画視聴などをしてしまう可能性があるので、「1時間は使わない」と決めて、別の場所にしまっておきたい。できるだけ勉強に打ち込める環境をつくろう。

音楽だけは普段から聴きながら勉強をしていて、集中するのに差し支えがないというなら仕方がない面もある、環境音(波の音、鳥や虫の声など)は勉強の効率を上げる、という説もある。

■強い意志を固める

「教師に必ずなる」という強い意志を固めたい。そして、「やれば必ず実現できる。勉強すれば必ず教師になれる」と思いながら勉強に取り組みたい。強い意志のもとで勉強すると学んだ結果によい影響が出るという。「勉強しても、無理だろう」などと決してマイナスに考えてはいけない。

イメージは行動と結果につながる。実現したときを頭にイメージするとよい。教員採用試験合格という大きな目標を達成したときのことを視覚的にイメージする。さらに、具体的に教壇に立って児童生徒の前で指導している自分を思い浮かべたい。成功したときをイメージして、勉強に取り組むとやる気が出てくる。

■低いハードルから取り組む

教師になる、という大目標を強く意識することはよいが、具体的な取り組みにつながらない、というケースもある。何かを始めるまでが一番大変で、取り掛かるまでが最も難しい、ともいう。だから、最初のハードルはできるだけ低くしよう。

勉強する時間も最初から1日に何時間もしなくてもよい。初めからそんなに取り組める人は少ない。例えば、「1日10分だけ勉強」からのスタートでもよいのである。10分ならそんなに覚悟を必要としないだろう。最初の1カ月は10分程度で、翌月から20分、また次の月からは40分と増やしていきたい。

学ぶ内容もまた小さく分ける。「1週間に2~3つのことを学ぶ」「1カ月でこの項目だけ学ぶ」など目標を小刻みにして、それを一つ一つクリアしていくとよいだろう。

ポイントは継続である。やる気があまり起きなくても、継続していけば何とか達成できる範囲、ということが重要。スモールステップでよいのである。この繰り返しで小さな達成感を積み上げていこう。

具体的な準備編―受験先を絞り始める
■まずはスーツを買ってみる

受験用のリクルートスーツは、持っているだろうか。持っていなければ、いま購入するとよいだろう。受験は夏なので、当然夏物のスーツで臨むことになる。直前に購入するよりも、いま買っておきたい。

学生だと日頃あまりスーツを着る機会がない。いまから着慣れておく必要がある。また、いまなら夏物の最終バーゲンなどもやっているので、廉価で購入できる。

■志望する自治体の情報収集を

教員採用試験は、全ての都道府県および政令指定都市で実施されている。受験する自治体をしぼっていく。住民票のある県でなくては受験できない、などという制約は一切ないので、地元で受験するか、大学のある自治体にするか、または興味のある自治体を受けるか、よく考えて決めたい。

今の時点では、1つに絞る必要はないだろう。2~3の自治体に焦点を当て、その自治体の教育の特徴、試験の内容などについてよく知ることから始めたい。

筆記試験は、自治体ごとに内容や形式が違うので、過去問題をそろえて分析しよう。

今年の1次試験が終わったので、ほとんどの自治体では、今年の採用試験の筆記試験問題の公開を始めている。ホームページなどで公開されることが多い。

■しっかりと過去問チェック

試験内容については、過去2~3年分の問題も見ることができるので、併せてチェックする。

3年分くらいをチェックすると、どの分野がよく出題されるのか、などその自治体の出題傾向が分かってくる。これは欠かせない取り組みである。

受験予定の自治体の教育に関する基本的なデータも調べておきたい。小中高校の学校数、児童生徒数、教職員数のここ数年間の推移などは押さえておく。学校基本調査は自治体ごとに発表されているので、ホームページなどでチェックする。

問題行動に関する調査結果も公表される。いじめ、不登校、校内暴力などの推移を押さえる。

現在、自治体では、教育に関する基本方針、教育振興計画を策定しなくてはならなくなっている。これにも目を通す。それぞれの自治体がかかえる教育課題、それに対する方針やプランが分かり、これを知っていると面接や論作文で役に立つ。

また、今年は特別な例としてその自治体の学校はコロナ禍にどう対応したかも調べておこう。来夏は面接などではコロナ禍に関する話題が出る確率が高いので、受験先の教育行政、学校現場対応を調べておきたい。

■ガイダンスで今後の動向を押さえる

大学によっては、10月、11月に3年生向けの教員採用試験ガイダンスが行われる。4年生時にも実施される。教育実習、介護体験学習などのガイダンスと合わせて必ず出席し、適切に情報を得ておく。

教育実習に関しては、コロナ禍の影響で今後どのようになるのか流動的である。通常だと10月や翌年1月ごろに事前指導が行われる場合もある。事前指導を受けないと実習に行けないのだが、来年はどうなるのか、情報をしっかり押さえておきたい。

エントリーに際しての提出書類、手続きなどの説明もある。しっかり聞いて確認しておこう。

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