合格後はどのような流れに

勤務校決定は2~3月 説明会、面接、面談と続く

2021年度の教員採用試験に合格した者は、4月には教員として着任となる。夢がかない教壇に立つ日が目の前となった。この合格から着任までどのような流れなのかをここで見ておこう。適切に対応しなくてはならない場合もあるので注意したい。


合格通知が届く

教員採用試験に合格すると、合格通知が届く。喜びもひとしおだと思うが、一緒に送られてきた書類などへの対応を忘れないようにしたい。改めて個人情報を書いたり、確認したりするようなものであるが、きちんと読み込み、内容を把握するとともに返信が必要な場合はしっかりと返信しよう。

また、通知書は重要な書類であり、紛失しないように注意。採用候補者としてネットなどで申請申告をする必要のある自治体もある。この時、教員免許状の写しなど、いくつか書類の提出が求められる場合があるので、素早く適切に対応できるようにしたい。

合格発表から、採用・着任するまでのスケジュールは、自治体によって異なるので、詳細は各自で確認してもらいたい。

数週間後~1カ月後に説明会開催

合格者を対象に、10月上旬から11月下旬にかけて説明会が各自治体で行われる。今後どのような流れで採用され、着任校が決定するかなど、重要な情報が伝達される。健康診断などが行われることもある。

この説明会には必ず出席しよう。

自治体によっては冬休み前後に研修会が開かれる場合もある。学級経営、授業の進め方などの説明があり、着任までの勉強などについてのアドバイスなどがある。開催の場合、出席できるよう予定を調整しよう。

採用候補者として名簿登載

一般的に『合格』といえば、即採用ということになるわけだが、教員採用試験に限ってはそうとはいえない。合格者は、採用候補者名簿に登載されるということだ。この名簿に登載される人数は、採用予定者数より多い。各自治体において採用数の調整を行い、この名簿の中から採用していくわけだ。

したがって、合格した者全員が教員になれる保障はない。また、登載期間は1年間のみとなっている。

教委担当者、校長などと面接

市区町村レベルの教育委員会の担当者、校長などとの面接がある。面接の時期や着任校決定の時期はまちまちだ。多くは、年明けの1~3月である。

例えば、東京都の場合は、2月から3月にかけて市区町村教委から呼び出しがある。最初は、その自治体が必要とする人員の2~3倍の人数が呼び出される。そして、最終の面接が行われ、着任校が決定されるのである。

1回の面接で決まらず、複数の自治体から呼び出されることもあるし、3月末ぎりぎりまで着任校が決まらない場合もある。

同じ県内の中でも、◯◯市は2月中旬に決定し、隣の△△市は3月に決定ということもある。慌てないで、いまからこういうこともあると心しておこう。

面接試験に臨む心構えで

この面接は、試験ではないので緊張する必要はない。どの学校に適しているかを判断するための資料とするものである。質問の回答と学校の実情に照らし合わせて、配属先を決めていく。

よく聞かれることは、学生時代の経験、学校でのボランティアや講師などの体験、健康に関すること、住まいと通勤ルートなどである。

だからと言って軽く見てはいけない。改めて教員への思いや教育に対する考え方などが問われることも少なくない。試験と同じ心構えで臨み、その自治体の教育の特色や教育目標などはあらかじめ調べておきたい。

なお、服装は面接試験の時と同様、社会人らしい格好を心掛ける。

連絡は常に取れるように

素早く配属先を決めるための面接の日時、場所などについては、市町村教委および校長などから届け出た連絡先にメール、電話、郵便などで連絡が来る。大切なのは、できるだけ早くかつ必ず連絡が取れる状況にしておくこと。

現在は、携帯電話への連絡が多い。電話に出られるようアルバイト・勤務先にきちんと伝えて、協力をお願いしておくとよいだろう。メールなども放置せず、早めに対応したい。郵便の場合、中身をきちんと確認して、早めに指定された連絡先に連絡する。

勤務校はこうして決定

前述のように勤務校の決定時期はまちまちで、主に2月の終わりから3月にかけて決定され、書面や電話などで通知される。

面接の結果や取得免許との関わりで、小中高校・特別支援学校などの学校種が具体的に決まる。例えば美術や音楽などの免許取得者は、小学校の専科に充当される場合がある。この場合、原則として担任を持つことはできない。

また自分の希望とは異なり、島嶼(とうしょ)やへき地の学校勤務を打診されることもある。最近では一貫校が増えているので、小学校と中学校、あるいは中学校と高校の教員の兼務の場合もある。

自分の想定外のことであったら、率直に自分の考えを伝えたり、1日ぐらい時間をもらって信頼できる人に相談したりして、じっくり考えてもよいだろう。

4月に向けて身辺を整理

その後、実際に勤務予定校に出向き、校長らと面談する。

その際に留意したいのは、まず「面接の前に地域を見て回る」ということ。学校における面接日時が指定されたら、学校までの交通ルート、所要時間を前もって調べておき、余裕をもって出掛けること。できれば1時間ぐらいは早く着くようにしたい。学校周辺を見て回るためだ。

自分が初めて勤務することになるかもしれない地域はどんな所なのか、あらかじめ見ておこう。自分が見たその地域の感想などを面接時に述べれば、管理職から高い評価を得られる。

勤務校が決定したら、現在社会人で仕事に就いている人はできれば速やかに退職するようにしたい。3月末ぎりぎりまで仕事をして4月1日から学校勤務という余裕のない日程は、体調を崩しやすく、また、細かい準備もできないので避けるようにしよう。アルバイトなども同様である。

現在は、配属先で一日も早く学校に慣れるため、3月ごろから任用前研修を奨励している自治体もある。