【コロナ禍と教員採用試験(4)】今夏の教採試験の展望② 学校現場とコロナ禍で情報収集を

元帝京大学・帝京科学大学教授 釼持勉
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コロナ禍の中での教員採用試験では、筆記試験の中止などにより人物評価のウエートが重くなりました。個人面接にどう対応するかが、一層重要になってきたのです。教採試験の倍率低下の影響やさまざまな教育課題の問題も相まって、質を重視する採用という傾向が強まりました。

ここでは、個人面接の対応について触れます。

コロナ禍以前からエントリーシートの自己アピール欄が拡大されたり、実際の面接では一つのことを掘り起こして問われたりする場面が増えたりしていました。自己アピールは、自己のよさや持ち味を適切に書くことが求められるのですが、これがどうも不十分のようです。普段の生活の中での体験、サークル活動での取り組み、継続してきた運動、学校現場のボランティア活動やアルバイトなどから得たこと、これらを自分の言葉でまとめ、語れるようにしておきたいものです。聞かれたことに対して答えるだけではなく、それに自分の考えなどを加えることが大切になります。

また、例えば、服務事故に焦点が当てられ、細部にわたり詳しく問われたりすることもあったようです。「服務事故とは」に始まり「服務事故の種類は」「どうして服務事故が起きるのですか」「法律を守らない教師をどう思いますか」「同僚に法を守らない教師がいたらどうしますか」「管理職にはどのように伝えますか」などのようにです。このような問われ方をすると、どきまぎして対応がなかなか難しいでしょう。このような問いが多くなってきたと聞いています。

コロナ禍における学校現場について問われることが多かったようです。「コロナ禍の中での学校現場の様子について聞きます」と前置きされ、「教員の職務としてどんなことが増えましたか」「教員の一日の職務としてどのようなことが必要となりましたか」「授業ではどんなことが配慮されましたでしょうか」「コロナ禍の中での主体的・対話的で深い学びとはどのようなことだと捉えていますか」など学校現場ではどのような対応をしたのか情報を把握してなければ回答できないような問いが出されたのです。

コロナ禍で学校教育が停滞している状況、学校差や学力差の拡大が危惧されていることなど現在の実情を理解して、教員であったらどう対応していくか、自分の考えをしっかり出していくことが求められます。