【コロナ禍と教員採用試験(6)】今夏の教採試験の展望④ 基礎知識の習得を第一に

元帝京大学・帝京科学大学教授 釼持勉
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コロナ禍での教員採用試験に臨むにあたって、準備しておくべきことはどんなことでしょうか。校種を問わず現在の学校教育の課題をつかみたいものです。学校教育はどのような方向に向かっているのか、コロナ禍においての日常の取り組みはどんなことか、若手教師がやりがいを感じているのはどんなことか、学校の働き方改革の実情をどう理解するか、教師の1日の職務における多忙感はどんなものか、などです。学校現場に足を踏み入れないと分からないことが少なくありません。できるだけ現場の実態を理解しておくとよいでしょう。

また、教育実習においては、学校の黒板やホワイトボードを毎日活用させてもらいましょう。放課後に「黒板を毎日20分使用させてもらう」お願いをして模擬授業をしてみましょう。板書になれておくのです。教材を視写したり、目標を書いたり、縦書き、横書きなどを練習して教室の後ろから見て、読みやすいかどうか判断してみましょう。この積み重ねが模擬授業の実際では必ず生きます。

2020年度は学校支援員やボランティア活動として学校現場に訪れる機会はありませんでした。21年度はどうでしょうか。可能であれば、学校現場で児童生徒と少しでも関わり、児童生徒理解を深めていける機会があることを願います。

学校現場において、今は何が課題か、教師の職務は増えているのか、特別支援の必要な児童生徒とはどのように関わるか、などは実際に体験から感じ取りたいものです。「今、どうして学級経営が問われているのか」「教師の働き方改革は現場でどう理解されているか」「人権教育の推進状況は」「いじめ対応と学校態勢の在り方」「コロナ禍での主体的・対話的で深い学びとは」「特別の教科道徳ではどのような授業をしているのか」などのテーマを設けて自分の目で学校現場を分析するのです。

特に、日頃の授業の在り方を注視しましょう。実際に触れながら、自分なりの授業改善の考え方を持てるようにしたいものです。

コロナ禍と教員採用試験について6回にわたり論じてきました。物事を成功させるには準備力が重要だと言われています。そのために、効率よく生活リズムを保ちながら、合格切符を得られるように基礎知識の習得を第一にして取り組んでもらいたいと考えます。

(終わり)