印象に残る模擬授業のポイントは③子供たちの立場を尊重して 発表、立ち位置を考える

「印象に残る模擬授業のポイントは」の3回目は、発表を取り上げる。実際の授業でも役立つものである。


子供にどのように発表させるかは、授業の活性化のポイントでもある。試験でも効果的な発表の仕方を見せたい。

「この問題が分かる人」と問うと、ぱらぱらと数人の子供が手を挙げる。それもいつも同じ子ばかり。仕方なく同じ子供を指名して、固定化した一部の子だけで授業が進行する……。実際の授業でよく見られる光景である。

どのような工夫をすると発表する力が伸びるか。

▽ノートを活用して、発表内容を書かせる=発問にすぐ答えを求めると、反応の遅い子やじっくりと考える子はなかなか発表できない。そこで、ノートを活用する。発問の後、「考えたことをノートに書きましょう。時間は5分」と指示をする。発表する内容を考える時間を子供たちに与え、ノートに書き留めさせる。これで状況が変わってくる。

書いている間に机間指導をする。ノートを見て「この考えはいいですね。発表してください」と伝える。あらかじめ伝えておけば、発表が得意ではない子も個々の準備ができて発表しやすくなる。

模擬授業では、ノートに書くことを指示したら、机間指導をして、「5分経ちました」と言って発表に移ればよい。

▽指名を工夫する=なかなか挙手しない子については、机間指導の間にノートの内容を押さえておき、「〇〇さんがこう書いているので、発表してもらいましょう」と指名する。発表後に「とても、いい考えですね」などと認めてあげると自信につながって、発表する力も伸びる。複数の答えを書かせるような学習では、「答えを1つ書けた人は」と挙手させ、さらに起立させる。その中から発表させる。続いて「2つ書いた人は」「3つ書いた人は」と、答えの数の少ない子から優先的に発表させていく。こうすると多くの子供たちに発表させることができる。

▽発表の仕方を指導する=例えば「結論から言いましょう」などである。効果的な表現をするという点で重要な技法となる。レジ袋の有料化について討論する場合、「まず、賛成か、反対かを述べましょう。その理由を3つ挙げてください」と指示する。最初に賛成か反対かをいうと、自分と同じ考えであるかどうか分かり、心構えができる。理由を複数挙げさせると、考えが整理されやすくなる。

模擬授業の後の面接で、このような指示を出したことの理由をきちんと説明できるとよい。