【面接の○回答×回答(167)】体験の重要性と事故の関連は

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登下校や学校における子供の事故は少なくはありません。事故の体験について一部の同僚教師や保護者から「子供はさまざまな体験をして成長するのだ」と言われました。どのように考え対応しますか。

○回答

子供の事故には、当事者単独で他者の関わりがないもの、あるいは他者との関わりがあるもの、被害状況が甚大なものと小さいものなどがあります。いかなる事故も大小に関わらず心身の成長に影響を与えかねないと考えます。従って、子供はさまざまな体験をして成長するのだからあまり気にしなくてよいという考えは決して許容できるものではありません。小さな事故に見えても、そこから派生する影響を決して見逃さないという覚悟が重要で、きめ細かな対応を心掛けます。

事故には物損、けががついて回りますが心のケアに細心の配慮をします。事故発生場所は登下校中の道路、学校における休憩時間中の校庭などが多いようです。特に通学路はボランティア、警察、安全協会、PTAの方々の協力を得て安全確保に努めなくてはなりません。学校内は子供たちにとって安全で安心の場であるよう全教職員で臨みたいと考えます。

【コメント】

「子供はさまざまな体験で成長する」という文言、今回のケースで的はずれだと一蹴しました。どんなに小さなことでも見逃さず対応し、心の面を重視したいという考えはいいものです。子供たちの登下校中の事故、休憩時間中の校庭、体育館での事故が多いことを認識した対応であると思います。何よりも子供第一の精神がうかがえて、よい回答です。

×回答

昨今の交通事情や多様化した生活の中で子供たちを取り巻く環境は危険と隣り合わせの状況にあります。毎日の登下校時や学校生活における休憩時間中の事故が目立っています。このことは子供たちの危険予知力の低下や遊びに対する経験が不十分であることにも起因していると考えます。それを踏まえると、かつての子供たちは多少のけがは気にしなかったし、保護者も子供のことだからと寛容でした。

自分も子供はさまざまな体験をする中で成長し、自ら危険を回避できる力を身に付けていくものだと思います。時折、地方のテレビで子供たちの登校を紹介する映像を見ることがあります。高学年の児童が先頭と後ろについて低学年児童の面倒をみています。低学年は高学年を信頼しながらしっかりと付いていく様子はほほ笑ましく感じます。地域に合った対応が求められているのではないでしょうか。

【コメント】

日常の生活の中でさまざまな体験を通してたくましく生き抜くカを身に付けるのは極めて大事です。合わせて、学校教育に今求められているのはさまざまな体験を通して自他を思いやる優しい心を育てることです。そこに目を向けるとよいでしょう。対応としては学校内や通学路の安全点検をPTA、保護者の協力を得て環境整備などをすることです。

アドバイザー・宮澤義一 東京都公立学校長