【模擬授業の心得(2)】模擬授業の考え方・進め方②

共栄大学准教授/元埼玉県小学校教諭 小川 拓
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前回提示したように、模擬授業の実施形態は以下のように分類されます。

  1. 学習指導案作成実施型
  2. 教科のみ指定型(学年指定なし)
  3. 指導内容(略案)提示型
  4. 教科・内容・学年指定無型

それぞれ、どのように対策を進めていくべきかを解説していきます。

1.の「学習指導案作成実施型」については、入念に準備ができます。大学生は教科指導の教員や教職相談などの現場経験のある先生に助言を仰ぎましょう。講師の場合は、先輩の教員や管理職に相談すれば、指導や助言をしてもらえることでしょう。

2.の「教科のみ指定型」と3.の「指導内容(略案)提示型」、4.の「教科・内容・学年指定無型」については何が出題されるか分かりません、だからと言って、準備ができないかと言えば、そうではありません。2.~4.の場合は、過去問を参考にすることをお勧めします。

教育委員会のホームページに、過去問題の詳細を提示している自治体もあります。市販されている書籍を参考にしても構いません。1問ずつ試しに練習、実施するのではなく、まずは過去3~4年分の内容を並べて俯瞰してみましょう。そうすることで、傾向が見えます。例えば、算数、国語、算数、国語と並んでいれば、2教科からしか出題されないことも分かります。また、各教科でどの単元・領域からよく出題されているかも分かってきます(小学校の場合)。その他に「○年生からの出題が多い」などの傾向も見えてくるかもしれません。

予想が必ずしも当たる(出題される)とは限りませんが、漠然と何をすればよいか分からない状態よりは見通しが立ち、やることも明確になってきます。そこの部分を「核」としながら、少しずつ範囲を広げていけばよいのです。「道徳科」や「特活」が出題される場合には、何が出ても通用するような自分なりの「パターン」を用意しておくとよいでしょう。

また、模擬授業は試験官相手に行う場合と、他の受験生を児童生徒役に見立てて行う場合とがあります。試験官が反応するケースとしないケースもあります。試験官が反応しないケースでは、一人で「○○はどうですか?」「なるほど、良い考えですね!」と一人芝居のように進める必要がありますので、そのスタイルに慣れておくことが重要です。受験生が児童生徒役をする場合には、大抵は「お利口さん」の模範解答が返ってきます。教師がただ話すだけの授業にならないよう、考えさせたり、相談させたりする時間も用意しておきましょう。感染症の影響などで、「子供役の反応なし」という状況も考えられますので、そうした場合を想定した対策も必要です。


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