印象に残る模擬授業のポイントは⑥ 特別な工夫で意欲向上を図る 学習ゲーム、校外学習の導入

「印象に残る模擬授業のポイントは」の6回目は、児童生徒の興味関心を高める工夫などを取り上げよう。学習ゲーム、校外学習を取り入れた授業の在り方だ。実際の授業でも役立つように説明しておこう。


〈学習ゲーム〉

模擬授業を目立たせるために、「学習ゲーム」を取り入れてみたらどうだろう。「楽しい活動」「子供たちが喜び、盛り上がる」というイメージが学習ゲームを取り入れた授業にはある。半面、「授業での息抜き」といった見方もあるが、あらかじめ模擬授業の単元、テーマが示されていて授業の構想を練っているとき、学習ゲームが使えるなと思えたら、思い切って取り入れてみる手もある。「授業に工夫を凝らしている」「子供たちの興味関心を高めようとしている」などと評価されることもある。

授業に効果的に役立つ代表的な学習ゲームを紹介する。知識の定着を図るものである。

▽「グループブレーンストーミング」=目的のためにたくさんの意見やアイデアをグループで出し合うもの。「未来の交通機関のアイデアを出そう」「SNSのいい点は何か」といった発想を広げる学習である。例えば、社会科の単元で歴史的な人物の功績の功罪、その人物がいなかったらどうなっているかを考える場合などで使える。事前に「出されたアイデアは否定しないように」などと指導すれば、よく考えられた授業となるだろう。

▽「古今東西ゲーム」=若者がよくやっているので、知っている方も多いだろう。テーマがあり、それに沿った回答をリズムに乗って答えていくもの。「中国四国地方の県名は」「東北地方の名産を10個あげよう」などのテーマで答えていく。「失敗したらアウト」ではなく、数人のグループで挑戦させ、テーマをクリアできたら合格などとするとよいだろう。合格したら、クラス全体で拍手で賞賛するなどの工夫も取り入れよう。

▽「フラッシュ型教材」=フラッシュカードのように課題を瞬時に切り替えて表示させるデジタル教材である。実際にはパソコンとスクリーンを用いて、「8×7」といった課題を次々に映し、瞬時に答えさせていく。例えば、「帯分数を仮分数に直す」「この地図記号は何だ」などである。ことわざの前半を示して後半を答えさせるのも面白い。「犬も歩けば」と示し、「棒に当たる」と答えさせる。子供たちは大声で答え、盛り上がる。ちなみに「フラッシュ型教材」で検索すると実例が多く見られる。

〈校外学習〉

テーマや単元によっては「校外学習」を取り入れてみたらどうだろう。模擬授業では実際にできないが、「調べ学習」などでどこかに訪れるという機会を流れの中に織り込むことも可能だ。

▽「体験型」「選択型」の計画を立てる=校外学習は「どのような体験をさせるか」を考えることが重要だ。「見学のみ」の学習より「班ごとのインタビュー」「見学先でのお手伝い(掃除、農家の収穫など)」などの方が価値が高い。可能なら、「場所を選ぶ」「活動内容を選ぶ」というように子供が選択する場面を入れると学習意欲が高まる。

▽校外学習を練習する=校外学習には事前の練習が必要だ。訪問先でのあいさつ、取材、お礼など事前にロールプレーをさせる。よかった点や改善点を学級全体で検討するのだ。レベルの高い取材活動を目指すとともに、基本的なマナーも身に付ける。この簡単な練習は模擬授業でできるだろう。

▽メモの取り方の工夫=実際の校外学習では限られた時間を生かすために次のようにメモの取り方を工夫させる。

(1)質問の答えをすぐに書き込めるようにしておく。例=「この店で働いている人↓(  )人」というように準備。

(2)自分だけの暗号を使わせる=「驚いたこと↓『!』」など。

(3)スケッチさせる。印象に残ったもの、言葉に表現できないものはスケッチさせる。

今回の学習ゲームや校外学習も模擬授業で取り入れるとしたら、その意図と場面をしっかりと想定しなくてはならない。授業後の面接でも、狙いや効果をしっかりと説明できるようにしておこう。

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