定番質問を改めて考える(1)回答のポイントは 面接官の印象に残るには

採用試験の本番が間近に迫ってきた。そこで改めて面接の定番質問への対応を考えてみよう。定番質問を考えることにより、面接回答の基本的な在り方、教職への意欲などを見直すことができる。

前提 子供たちを任せられるか

教採試験の目的は何かというと、教職にふさわしい人間を見極めて採用することにある。そのために、面接官は試験のときに何を考えているのだろうか。

面接官の多くは校長など現役の学校教育管理職である。学校の責任者である。従って、この人物に自分の学校の子供たちや学級を任せても大丈夫だろうか、という視点で受験者を見ていることが多く、それが判断基準の柱ともなっている。

回答する際は、このことを常に念頭に置いておくとよいだろう。

教職への志望動機、自己の長所や短所、またはあるシチュエーションを提示して対応を聞くなどさまざまな質問がされる。答える際は、自分が教員に向いていること、その資質が備わっていることを示したい。ただし、謙虚さを忘れないようにすることも必要である。

定番質問1 「大学時代に打ち込んだことは何ですか」

大学生活については、自信と誇りをもって答えたい。人間性や社会性を含め自己PRの絶好のチャンスである。

ゼミや卒論について述べる際は、分かりやすく簡潔に答えたい。専門的で得意な分野なので、得てして長い説明になりがちである。難しい専門用語を平気で多用してしまうこともある。だからこそ易しい言葉で簡単に説明しよう。その方が印象に残りやすい。

打ち込んだことを話す際は、強調しすぎない方がよい。「教員免許を取るため、教採試験に合格するため、横見せず一生懸命に勉強してきました」というのは、視野が狭く感じられる。目的に向け、成績の向上に励むのは学生としては結構であるが、それ以外にもサークル、部活動、ボランティアなど幅広く経験してきている方が人間的な魅力を感じさせることだろう。

「勉強の合間に、小中学校の学習ボランティアをしたり、合唱のサークルで仲間やさまざまな人との交流を深めたりしました」のように、多彩な経験をして、それが自分の成長に役立っていることを示していきたい。その体験を教職に関連付けて語れれば、より一層好印象となる。

定番質問2 「あなたの長所と短所を教えてください」

「あなたの強みと弱みを教えてください」「あなたの特徴を5分以内で自己PRしてください」「得意なこと、不得意なことは何ですか」なども同種類の質問だ。
長所を教職にどう生かすことができるかを考えて回答したい。自己PRができる質問なので、きちんと準備をする。長所は自分の自信にもつながっているので、そのことを教職につなげるようにする。

「長所はこういうところです」と抽象的に答えても伝わらない。具体的根拠に欠けるPRは説得力がない。準備としては自分の経験を整理して、自分はどう考え、どう行動したか、それが自分をどのように特徴づけているか、例えば「一つのことに根気よく取り組める」「リーダーシップをとることができる」「人の意見を聞き、まとめることができる」などの長所を具体的な根拠をもとに表現できるようにしておくとよい。

短所は別に隠す必要はない。短所は、考えようによっては長所にもなるので、表現の仕方を考えたい。短所を述べた後はその改善策を求められることもあるので、考えておく。