【場面指導のポイント(4)】授業中、携帯電話の着信音が鳴った(実演型)

共栄大学客員教授 中根政美
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【出題】

授業中に突然、携帯電話の着信音が鳴りました。どう対応しますか。

「まず」やることは何か

携帯電話やスマートフォンの学校への持ち込みを許可するかどうかの対応に、どの学校も苦慮しています。児童生徒に自主保管をさせる学校において、出題にあるような出来事は十分に起こり得ることです。教師としての判断力と対応力が問われる場面指導です。

「まず」やるべきことは、授業を中断し、毅然(きぜん)とした態度で、携帯電話の持ち主を確認することです。当該児童生徒が名乗り出た場合は、名乗り出たことを褒めた上で、授業中は「電源を切って保管」がルール化されていることを確認し、場合によっては携帯電話を預かり、放課後に事情を確認して返却することを伝えます。その上で、授業を再開します。

もし、「実演型」の場面指導で、児童生徒役の面接官から「携帯ぐらいいいじゃないか!」と言われたら、どう対応すべきでしょうか。大切なのは、携帯電話の活用についていろいろな意見があるが、現在のルールでは授業中の使用を禁止していることをきちんと伝えた上で、授業に戻ることです。

実演後の質疑応答では、携帯電話や正しい使用の仕方・ルールを理解させることの重要性も、面接官に伝えるようにしましょう。

外せないポイント① 曖昧な態度は取らない

児童生徒にルールを理解させる上でも、対応を曖昧にすることなく、毅然と対応することが大事です。現実の学校場面においても、教師が気付かないふりをするなど曖昧な態度を取れば、以後の指導が児童生徒に受け入れられなくなります。

外せないポイント② 名乗り出た場合は褒める

この場面指導で受験生に問われるのは、大きく二つです。

①児童生徒の心に響く指導ができるか②情報モラルを守り、ネット上のトラブルなどを防ぐ指導の重要さを理解しているか

もし、児童生徒が「自分です」と名乗り出た場合には、ひとまずそのことを褒め、ルールを守ることの大切さを伝えます。「実演型」の場面指導で、誰も名乗り出る生徒がいない場面を想定するのであれば、授業後に名乗り出てきたという流れにし、教師として安心したことを全体にポジティブに伝えます。

外せないポイント③ 重要なのは、日頃の指導

情報モラルに関する事柄のみならず、学校生活上のルールの大切さは日頃から児童生徒に理解させようとする姿勢が教師には求められます。場面指導は、そうした意識を持って臨みたいところです。

なお、携帯電話の持ち込みと管理に関する方針は、文科省が「学校における携帯電話の取扱い等について(通知)」(2020年7月31日)に示していますので、参考にしてください。


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