印象に残る模擬授業のポイントは⑧ 印象に残る一斉指導になるために 「個への対応」を取り入れる

「印象に残る模擬授業のポイントは」のまとめとして「個への対応」を取り上げる。通常、模擬授業の多くは、一斉指導の形で行われる。さまざまな授業形態で一番多いのが一斉指導でもあるからだ。その一斉指導の中で適切な「個への対応」を示すことができれば、面接官にも印象に残る指導となるだろう。「一斉指導でいかに個に対応するか」について紹介する。


〈小刻みなチェック〉

小刻みに児童生徒全員をチェックすることが個への対応の基本である。

授業の場面で言うと、「算数で計算問題に取り組む」「国語で自分の意見を書く」「社会で調べたことをまとめる」などの作業場面がある授業では、個への対応を効果的に示すことができるチャンスである。

作業の間に、教師が机間巡視をしたり、子供にプリントなどを教卓に持ってこさせて指導したり、などの方法がある。模擬授業の短い時間の中でこのような場面を上手に設定したい。どの場合でも、個々のチェックを短時間に行うことと、「いい考えだ」「よくできている」などと短い言葉で励ますことが大事だ。机を回りながら子供の手元をのぞくふりをして、「よく考えているね」「これでいいんだ」などと声を掛けるようにするとよい。

挙手をさせて子供の状況を一斉に確認する方法もある。「問題の3番まで終わった人は」「意見を2つ以上書けた人は」などと問い掛けて行うやり方だ。

〈進度に対応する〉

どのクラスにも遅れ気味だったり、つまずいたりする子供はある程度いる。逆に、先に進んでしまう子供もいる。模擬授業でもこれに上手に対応を示したい。

つまずきのある子供への指導は、「分かりやすい言葉で」「短く」行うことが重要だ。さらに個別指導を受けていると、中には「自分はできないんだ」という劣等意識を持ってしまう子供もいるということに配慮しながら、丁寧な指導を示したい。

一方、「理解が早い子供」「作業が進んでいる子供」は、教師が個別指導に時間をとられていると退屈してしまう、という弊害が起きることがある。実際に現場では、このような子供がいることを予想して特別なプリント・教材を作成して取り組ませることがある。「問題が全部解けた人には、特別なプリントが用意してあるのでそれに取り組んでください」などと指示を出していく。

また、子供たちの発表への意欲を喚起するため、隣同士でペアを組ませ、考えたことや感想など互いに発表させるなどの取り組みもある。

一斉指導でも、「個への対応」を取り入れることで子供の授業への満足度を上げることができる。ぜひ「個への対応」を意識した模擬授業を展開しよう。

(おわり)

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