面接官の見方・考え方 どこを重視しているのか

面接官は、受験者のどこを見て、どこを評価しているのか――。教員採用試験において面接は、最も重視されている試験内容である。面接官は、校長など現場の管理職が担当することが多いが、どのような点を重視して面接をしているのか、面接官の経験のある校長の声をもとに考えてみよう。


個人と集団の違いは

どの自治体でも個人面接に合わせて、集団面接・討論を実施する。この違いをどのように捉えているか。

・「個人はやる気をみるもの。集団は意見をきちんと言えるかどうかをみるもの」

・「個人は受験者の人柄を理解することに主眼を置いている。集団では人の意見を聞けるかどうか、社会的な側面をみている」

「意見が言える」「意見が聞ける」両方が大事だということである。

また、「集団だと他より目立とうとするためか、しゃべりすぎる受験者がいる。一方、遠慮して、話さない人もいる。話すタイミングをしっかりと練習してくるとよい」との意見もある。

がらりと変わる受験者

・「個人、集団、両方実施することによって多様な面をみることができる。個人ではしっかり意見を言えていた受験者が、集団ではまったく意見が言えないというケースがある。どちらか一方では、見落としていたと思う」

・「個人と集団では、かなり印象が変わる受験者がいる。イメージがかなり異なり、その受験者の全貌を把握するために、両方必要である」

面接については、個人、集団の両方の準備を十分にする必要があるということだ。

圧迫ではなく、「説明を求める」

受験者は、いわゆる圧迫面接を嫌がる。しかし、面接官側には、あまり圧迫をしている意識はないようである。いずれの校長からも「圧迫したり、問い詰めたりしているとは思わない」との回答である。

しかし、「聞きたいことはきちんと聞く。例えばあるケースを示してどのような指導をするのか聞いた場合、なぜ、その指導をするのか、その指導で保護者からクレームが来たらどう対処するか、きちんと説明することを求める」ということである。

これは、受験者側からすれば、圧迫と感じるかもしれない。自分の意見について、その理由をしっかり説明できること、さらに幅広く対応を考えられることが求められているのだ。

自信満々な態度は逆効果か

面接は話す内容よりも、話しているときの態度やマナーが大事であるともいわれている。この点についてはどうだろう。

・「他の面接官が質問しているとき、自分は受験者がどのように応対するか、どのような態度を見せるのか、じっくりと観察している」

・「部屋に入ってきて、あいさつをして着席する。ここまででどういう人物か、大体分かる。話す内容にもきちんと耳を傾けるが、敬語の使い方などもチェックする」

やはり、態度や言葉遣いは重要である。マナーをしっかり練習した方がよいだろう。

しっかりと話はしていても、次のようなケースは逆効果のようだ。

・「自信満々という態度の者もいる。自分の意見に自信を持つことは重要だが、あまり自信満々というのも、自己主張が強すぎて違和感がある」

・「やる気があることを示すために、やたらと話が長い受験者がいる。途中で話を聞きたくなくなったこともある」

面接中は緊張しているせいか、質問を聞き間違えたり、話しているうちに何を話しているのか分からなくなったりすることがある。どう対応したらよいか。

・「回答に詰まってしまったり、言い間違えたりしても大丈夫。慌てずにゆっくり考えよう。もし間違えたら、『失礼しました』などと言ってから、言い直しても大丈夫」

まずは慌てないことが大事である。

学生の方がよく見える

受験者は、大学4年生の現役の学生、それから臨時採用などで現場を経験している者がいる。面接官として、どちらが有利と考えるか。もちろん個々人によって異なるだろうが、全体的に捉えると「現役」との声が多い。次のようなケースがあるからだ。

・「『自分は子供に好かれて素晴らしい実践をしてきた』などと自慢気味に話すのは見苦しい」

・「一度試験を失敗したということは、どこかに課題があるわけで、それを克服していないのではないかと感じる場合がある」

・「現場を知っているだけに、現場の課題を子供の現状に押し付けているような受験者がいる」
臨時採用経験者などは、ぜひ貴重な現場体験を有利に生かしてもらいたい。

合否のポイントは、校長として、自分の学校経営の中で1つのクラスの子供をこの教員に任せられるかどうか、任せるに値する人物であるか、とのことである。

これらのことを踏まえて、面接の練習を進めよう。

(参考)A県の面接――全体構想と留意点

〈個人面接全体時間 40分〉

1.個人に関する質問と自己PR 5分

・教員の志望動機(校種についても)

・この自治体を選んだ理由・公立学校を選んだ理由

・教員としての適性―-自己PR 1~2分

2.単元指導計画の作成~模擬授業 15分

・単元を選び、指導計画を作成

・模擬授業があることを予告

〇指導計画を2分程度で説明させる

質疑応答質問例

①なぜこの単元を選んだのか

②この単元の狙いは何か

③その狙いを理解させるための工夫は

④分かりやすく学習させるための工夫は

⑤理解できない子供への指導は

⑥興味関心を示さない子供への指導は

⑦つまずきやすいところはどこか

〇模擬授業 5分

3.場面指導 10分

子供に対する場面1場面設定

保護者に対する場面1場面設定

〇場面例

・子供が努力してできたとき、どのように褒めるか

・仲間外れになっている子供を見たら

・おしゃべりを止めない子供への指導

・保護者から、子供が学校に行きたくないと言っていると相談されたら

・先生の教え方は分からない、と保護者から言われたら

4.一般的な質問(ボランティア、大学生活など) 10分

〈集団面接5人1組 全体時間 45分〉

視点

・説得力、表現力、調整力、協調性などがあるか

・意欲、態度、行動、応答などを評価

・人間的魅力があるか

①問題を見て自分の考えをまとめる

②自分の考えを発表

③グループとしてまとめる

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