【神谷正孝の教育時事2021(12)】2次試験対策②「面接や論文で問われそうな時事(2)」

kei塾主任講師 神谷 正孝

 皆さん、こんにちは。仙台を拠点とする教員採用試験対策専門スクールkei塾主任講師の神谷です。今回は前回に引き続き問われそうなテーマについてチェックしていきましょう。

◇ ◇ ◇

 まず、取り上げたいのは、「コンプライアンス」です。「コンプライアンス」とは「法令順守」の意味で、法律や規則に基づく行動を指します。不祥事が起きた際などに、「コンプライアンス強化」が言われますが、意味するところは、法令や各種行政規則を再確認し、それらに違反する状況が起こっていないかを点検するということです。

 また、職場や教室のモラルに関わることにも使われ、人間関係の中におけるハラスメント問題や、不適切発言などを指して、「コンプライアンス上の問題」ということもあります。  

 最近の採用試験では、教員の不祥事について世間の厳しい目が向けられていることもあり、面接では直接的にコンプライアンスに関する意識を聞かれることもあります。地方公務員法などの法令について、服務義務をもう一度確認しておきましょう。

 次に、「地域と学校」の連携・協働について整理しておきましょう。また、地方創生の核となる学校を「コミュニティスクール」化する意義についても、自分の意見をまとめておきたいものです。地域住民が学校運営へ参画することで、地域や保護者のニーズを的確に反映させていくための仕組みです。

 連携・協働の在り方は、従来の地域による学校の「支援」から、地域と学校のパートナーシップに基づく双方向の「連携・協働」へと発展させていくのが基本線です。地域と学校がパートナーとして連携・協働し、地域の将来を担う人材の育成を図るとともに、地域住民のつながりを深めることにより、自立した地域社会の基盤の構築・活性化を図る「学校を核とした地域づくり」を推進し、地域の創生につなげることが期待されています。

 面接や論文では、地域の教育資源をどのように生かすのかや、地域と連携した活動などについて、その目的や成果も含めて具体的に考えることが求められます。

 3つ目は、小学校教科担任制やSTEAM教育など学校現場に関連する動きです。小学校教科担任制は、小学校高学年に算数・理科・外国語と体育の専科指導を2022年度から段階的に導入するものです。学習内容が難しくなることへの対応、中学校段階との円滑な接続、教師の多忙化の解消などの効果が期待されます。

 なお、討論のテーマなどで「導入についてどう思うか」と問われることもありますが、導入が決まったものなので、賛否を問うものではなく、導入における懸念をどのように払拭(ふっしょく)していくかなどの視点で論じることが求められるでしょう。STEAM教育は特に高校を受験する人はチェックしておきたい言葉です。なお、高校においては、普通科の改革や大学入試制度改革についても確認しておきましょう。

 その他、以前も取り上げた児童生徒の自殺の問題や、最近話題になっている「ヤングケアラー」の問題(詳細は別掲資料を確認してください)、「パラリンピック」からの特別支援教育、コロナ禍における差別・いじめに関わることや、感染防止による学校行事の中止や縮小、授業における話し合いや意見交換の場の減少など、学校教育活動の制限と児童生徒のケアなども確認しておくとよいでしょう。

 

1.次の法令の空欄に当てはまる語句を書きなさい。( ア )には法令名を略さず書くこと。

 (  ア  )第11条

校長及び教員は,教育上必要があると認めるときは,(  イ  )の定めるところにより,児童,生徒及び学生に懲戒を加えることができる。ただし,(  ウ )を加えることはできない。 

2.教員に課せられた服務義務についての説明として適切なものを次の1~5の中から選びなさい。

1.地方公務員の職務上の義務として秘密を守る義務が規定されているので,証人・鑑定人となった場合においても職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。

2.地方公務員の身分上の義務として,営利企業等への従事制限が規定されているが,これは,公務員を退職後も継続する。

3.地方公務員の身分上の義務として,勤務地域内外の政治的活動や,政治目的の意見を述べたり,選挙に立候補するなどの政治的行為の禁止が規定されている。

4.地方公務員の職務上の義務として,法令や上司の職務上の命令に従う義務が課せられており,公立学校では教諭は上司である学年主任の命令に従わなければならない。

5.地方公務員の服務上の義務として,信用失墜行為の禁止が規定されており,違反した場合は,処分の対象となる。

 解答

1. ア 学校教育法  イ 文部科学大臣  ウ 体罰

2.解答 5

解説 1:任命権者の許可(県費負担教職員の場合は市町村教育委員会)のもと,証人・鑑定人として職務上知り得た秘密にかかる事項を述べることは認められる。守秘義務についての規定は地方公務員法34条である。2:公務員を退職後も継続するのは秘密を守る義務である。3:正しくは「政治的行為の禁止」ではなく,「政治的行為の制限」である。また,地方公務員の場合は,勤務する地域外での政治活動は規制されない。4:法令で規定されている「上司」は校長を指しており,学年主任は含まれない。 

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