【集団討論の鉄則(1)】集団討論とは何か、どのように実施されるか

明海大学副学長/外国語学部教授/教職課程センター長 高野敬三
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 都道府県等が実施する教員採用試験の集団討論で、受験者が高得点を勝ち取るための鉄則について、6回シリーズで解説していきます。自治体によっては、「集団討論」「集団討議」「集団面接」といった用語を使っているところもありますが、その多くは当日に面接官から提示される課題について、定められた時間で受験者が課題解決のための話し合いをするものです。中には、東京都のように、あらかじめ討論の課題が示されることもあります。

 集団討論は、1次試験で課せられる自治体もあれば、2次試験以降に設定されている自治体もあり、校種や選考区分によってその実施が異なることもあります。そのため、自治体が発表する実施要綱などで、よく調べておくことが大切です。

 第1回目の今回は、集団討論とは何か、どのように実施されるかについて見ていくこととしましょう。

集団討論とは何か

 集団討論は筆記試験と異なり、受験者の人となり、つまり人物を見る試験です。

 筆記試験は、受験者の当該教科等の専門性、教育に関する基礎知識をどの程度まで持っているのかについて、可能な限り点数化して序列化するものですが、集団討論は受験者の教師としての資質を見抜くために行われます。個人面接は受験者の教師としての資質・能力などを客観的に見ることに主眼を置いていますが、集団討論はグループ内の複数の受験者が討論する様子を相対的に見て、受験者を多面的に見ていきます。ここでは、以下の要素に分けて、実際の集団討論の実施方法について解説します。

集団討論の実際

 ①受験者の数

 おおむね5人程度の受験者がグループとなります。

 ②面接官

 面接官は2~3人程度。現場の校長など学校管理職が務めます。

 ③実施時間

 おおむね15~30分程度。長いところでは約1時間といった場合もあります。

 ④課題の提示

 会場(多くは学校)の受験会場に入室後、面接官から課題が提示されます。

 ⑤討論の手順

 自治体によって異なりますが、多くの場合、面接官から課題(例えば、いじめへの対応など)が提示された後、各受験者には考えをまとめる時間(30秒から2分程度)が与えられます。その後、面接官の指示で、準備のできた受験者から挙手をして自分の考えを発表することとなります。発表の制限時間はおおむね30秒から2分程度です。受験番号順に発表する場合もあります。

 その後、面接官の指示で、討論に入ります。討論では、「議論を進行するために司会者を立てるように」(あるいは「司会者を立てなくともよい」)と面接官から指示される場合もあります。また、「ここからは、本市の初任者研修で、いじめの早期発見・早期対応について話し合いをする場面です。まずは、校種と対象学年を決めてから、皆さんで協力して課題解決のための論点を立てて議論をしてください。時間は25分です」などと場面設定される場合もあります。

 次回の第2回は、集団討論で出される課題の実際について見ていきましょう。

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