いま、この時期だからこそ服装を考えよう――。教採試験対策として、まずは筆記や面接の勉強が優先だが、服装についても早めに取り組んでおくとよい。
来夏の教採試験受験を考えている人に、まず大事なのは計画的に筆記、論作文、面接、実技などの勉強に取り組むことである。服装や身だしなみについては、比較的試験が近づいてから考えたり、準備したりする人が多いだろう。しかし、あえてこの時期から服装についても考えて準備しておいた方がよいと指摘しておく。
教採試験においてビジュアルは侮れない要素の一つであるとも言える。面接官経験のある校長などに教採時の望ましい服装を尋ねると「社会人らしい」服装との回答が多く返ってくる。これはスーツと考えてよいだろう。教採受験者は基本的に20代前半の若者で、多くは学生だ。一般的に「スーツは着慣れていない」人が多いと言ってよいだろう。つまりは、面接でスーツを無理なく着こなした「社会人らしい」姿で好印象を得るためには、スーツを着慣れているとよいということである。
服装だけで合否が判断されることはないが、面接では第一印象が重要であることは言うまでもない。好印象ならプラスのイメージで面接が始められるからだ。逆に第一印象がよくないとマイナスイメージで始めることとなり、これを取り返すのは結構難しいと言われている。面接官が求めるのは、「子供たちを任せるのにふさわしい人物」である。そのために「社会人らしい」たたずまいで第一印象よく面接をスタートさせよう。
面接本番は夏用のスーツで臨むと思われるが、いまから冬用でいいのでスーツに慣れておこう。合格したら教育委員会との面談は冬用で行くことになるし、新学期当初もそれを着るので無駄にはならない。男性はネクタイが必須なので、練習しておきたい。
ちなみに服装を含んだ身だしなみの三原則は(1)清潔(2)上品(3)控えめ――である。
(1)では、清潔プラス清潔感が大切。さっぱり感があって気持ちが良く、すがすがしいかどうかである。
(2)ではまずは落ち着いた雰囲気があり、これに加え機能的であることも重要である。色使いも派手にならず、服装全体で3色以内にすると落ち着きが出る。
(3)はあまり目立たないようにと言うこと。おしゃれは目立つことが目標だが、身だしなみでは統一感が求められる。
もちろん、服装の染み、しわ、汚れ、ほつれなどにも十分気を付けたい。
このほか、服装に関する主な留意点は次の通り。
〈男性〉
・体形に合っているか
・ネクタイはきちんと結べているか、スーツに合っているか
・シャツの第一ボタンをきちんと掛けているか
・シャツの袖の長さは適当か
・靴のデザインや素材は適切で、きちんと磨いてあるか
〈女性〉
・似合っているか
・きつ過ぎないか
・スーツとインナーのバランスが良いか
・全体として派手過ぎないか、逆に地味過ぎないか
・スカートが短過ぎないか
・靴はふさわしいか、きちんと磨いてあるか
・ストッキングに伝線がないか