日常の指導のポイント 面接の質問にどう対応(5)新学期にどう学級づくりをするか

日々の教育活動に関する面接の質問にどう対応するか、連載第5回は、学級に焦点を当て、「学級びらき」「学級目標」について述べる。


 質問例9

新学期では、新しく担任する子供たちといい出会いをすることが大事です。あなたならどんな工夫をしますか。

 (ポイント)

子供たちと初めての出会いをいい出会いにしたいというのは、担任としてもっともな思いである。まず、どんな状態が「いい出会い」というものなのか、これを考えて明確にしたい。「何をするか」の前に「何のためにするか」を吟味するということである。学級びらきの狙いの明確化である。

次のようなことが狙いとして考えられる。

▽新しい学年で「よし、1年間がんばろう」という意欲を育てる

▽新しい環境になり、新しい担任や友人関係に対する不安感を解消する

▽教師自身の学級経営・学級づくりの方針を伝える

狙いが決まれば、具体的にどんなことをすべきかが決まっていく。次のような取り組みが考えられる。

(1)一人一人と必ず触れ合う(例)「呼名+その子への一言メッセージ」「帰りに全員と握手」=教師と子供との距離が縮まる

(2)教師の指導方針を提示する(例)「教師の願いを話す」「褒めるとき叱るときの基準を提示する」=子供たちのやる気を喚起する

(3)集団づくりゲームを行う(例)「並びゲーム」グループごとに、例えば「誕生日の早い順」に順番に並ぶ=友達との関係づくりになるとともに教師は子供たちの様子を見ることができる

学級びらきの日に、保護者は自分の子供が帰ってきたら「どんな先生だった」と聞くことが多いものだ。子供たちが明るく「いい先生だった。これから1年間がんばれそうだよ」と伝えられるような学級びらきを目指したい。年度当初は事務仕事に時間がとられるが、それでも学級びらきにエネルギーを注ぐのは重要なことである。

「子供たちの1年間の意欲を育てること、新しい学級への不安を取り除いてあげることなどを狙いに、帰りに全員と握手して触れ合ったり、ゲームをしたりして人間関係をつくる工夫をします。家に帰ったら、子供たちが保護者に「今度の先生はいい先生だ」と伝えてもらえるような学級開きを目指します」などが回答例となる。

 質問例10

年度当初に学級目標を立てます。しかし、いつの間にか子供たちも意識しなくなってしまいます。どのような工夫をしたらよいでしょうか。

 (ポイント)

子供たちが卒業して10年がたっても覚えていてもらえるような学級目標をつくりたいものである。そのために学級目標のつくり方を工夫したい。それには、以下のポイントがある。「子供たちの願いを表現している」「キャッチコピー化する」の2点である。

学級活動の時間に子供たちとともに学級目標づくりを次のような手順で取り組む。「どんな学級にしたいですか」と問い、願いが表れる言葉、目標に使いたい言葉をたくさん発表させる。例えば、「協力」「明るい」「スマイル(笑顔)」「友情」「元気」「思いやり」「35(学級の人数)」などが上がってくる。そのうち、子供たちが気に入った言葉を挙手などで2~3選ぶ。それらを組み合わせてキャッチコピー風の学級目標をつくるのである。

「いつもスマイル、明るいクラス」「友情いっぱい・元気いっぱい・5年1組」のように覚えやすいものがいいだろう。

大事なのは、なぜその言葉を使いたいのか、子供たちに発表させることである。「仲良く、いつも笑顔あふれるクラスにしたいから、スマイルを使いたい」のような発言が出てくることを期待したい。そうすれば、自分たちでつくった学級目標という思いを持てるようになるだろう。

また、キャッチコピー風にするのは「覚えやすい」だけではなく、いろいろ活用できるからである。「スマイル35人」となるにはどうしたらいいか、「スマイル35」というタイトルで学級の歌をつくるなどである。こうなれば、いつまでも覚えていてくれる。

なお、学級目標の設定は「学期ごと」でも、「目標を達成したから新たに」でもよい。「年度当初に1回」と固定化することはない。

「子供たちの願いが込められた目標にするため、使いたい言葉をその理由とともに挙げてもらいます。その中から子供たちが選んだ言葉を組み合わせてキャッチコピー風につくります。こうすれば覚えやすく、またいろいろな活用ができるので、自分たちでつくった目標と捉えてくれると思います」などが回答例となる。

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