【絶対外せない場面指導のポイント(1)】場面指導、ここが問われます!

共栄大学客員教授 中根政美
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出題増加の場面指導、なぜ?

 教員採用試験における場面指導の出題が増加しています。多くは個人面接の中で出されますが、個別の場面指導の枠で出題されたり、論作文の中で問われたりすることもあります。

 なぜ、場面指導の出題が増加しているのでしょうか。それは、さまざまな教育課題や生徒指導に対応できる判断力と指導力が教師に求められているからです。児童生徒に寄り添い、適切な指導と対応ができる「即戦力」としての資質能力が昨今の教師には求められているのです。

 そのため、出題される場面の多くは、授業中や学校生活のリアルな場面であり、瞬時の判断と対応、指導が求められます。具体的に「授業中、児童が教室を飛び出しました。どうしますか?」「コロナ、コロナとはやし立てている生徒がいます。どう指導しますか?」など、学校の“あるある”の場面への対応力が、場面指導では問われるのです。

場面指導は大きく5つに分類できる

 場面指導では、事故やトラブルなどが発生した場面で、適切に判断・行動できる実践的な「対応力」と、児童生徒や保護者に共感的理解を示しながら粘り強く説得できる「コミュニケーション力」が評価されます。大きく分けると、①学級全体の児童生徒に対する指導②個別の児童生徒への指導③事故発生時の対応④保護者への対応⑤地域住民への対応――の5つに分類できます。

 どれが出題されるかは受験自治体によって異なるので、出題傾向を把握した上で準備しましょう。

実施形態は2種類

 場面指導の実施形態には、大きく「実演型」と「質疑応答型」の2種類があります。「実演型」は実際に面接官を児童生徒に見立てて、短時間の指導を文字通り「実演」するものです。ある自治体では、「2分間構想し、3分間指導を実演してください」のような例で出題されています。

 もう一つの「質疑応答型」は、個人面接等の中で「○○が起きた場合、どう対応しますか?」などと質問され、口頭で回答するものです。回答に対して面接官から再度の質問がなされ、より具体的かつ深い応答が求められることもあります。

対応は3段階でするのが基本

 課題・質問への回答では、「まず」「次に」「そして」の3段階で対応するのが基本です。「まず」場面の状況を把握し、対応します。「次に」具体的な対応策や指導を実演します。「そして」指導で重要なのはどのようなことなのか、そもそも何が重要なのかを面接官に伝えることになります。

 次回からはこの基本原則を踏まえながら、実際に出題された「場面」を想定し、「絶対外せない指導のポイント」を具体的に解説していきます。


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