日常の指導のポイント 面接の質問にどう対応(7)生活習慣の改善、通知表の作成など

 日々の教育活動に関する面接の質問にどう対応するか、第7回は、生活習慣と通知表に焦点を当てる。


 質問例12

担任する学級の子供たちの基本的生活習慣が乱れがちであることに気付きました。目を配ってあれこれ注意しても、効果がありません。あなたならどのように対応しますか。

(ポイント)

 学校生活における基本的生活習慣といっても多様である。よく言われるのが、「忘れ物をしない」「時間を守る」「決まりを守る」「あいさつをする」などである。できない子供がいると、自然と注意する回数も増えるし、効果が上がらないことも珍しくなく、若手教員の悩みの種になる。

 いろいろな面で効果がないというのであれば指導方法を変えなくてはならない。

 まずは指導する内容、項目を絞ること。担任としてはいろいろな面でよくなってほしいという気持ちがあり、あれもこれもよくしたいと欲張ってしまうことがある。しかし、取り組む内容や項目が多いと結局は徹底できない、という結果になりがちである。

 例えば「あいさつをしっかりする」「靴をきちんとそろえる」に特化し、子供たちにこの2点を徹底して守るよう宣言する。その時には、なぜこの内容に取り組むのか、理由を説明するとよい。「友だちにあいさつされるとうれしいよね。元気も出るよね。それぐらいあいさつは大事なんだよ」などのようにである。

 その上で子供たちへの接し方を、「注意型」から「働き掛け・確認型」に変えていく。教師から積極的に子供たちにあいさつをするということである。あいさつの声が小さい子供がいても注意はしないようにする。教師の方から何回もあいさつしていれば、そのうちに子供たちはいい声であいさつするようになるものである。

 大きな声であいさつが返ってきたら、「祖Bらしいあいさつです」と褒めてあげる。靴そろえであったら「今朝、靴をしっかりとそろえた人は」と確認する。多くの子供が挙手したら、「素晴らしいです」と褒め、さらに「先生が見たらNさんとKさんは靴のかかとがきれいにそろっていました」と教師が確認したことを話す。こうすれば靴が乱れている子を注意しなくても効果が出てくる。子供たちを褒める機会も増えてくる。

 この取り組みを、おおよそ大丈夫と判断できるまで継続する。その際、完璧を求めない。完璧を求めると注意せざるを得ないからである。「おおよそ」できていれば「よし」とする。そして、1つの項目がおおよそできるようになれば、波及効果で他の項目も取り組みやすくなる。

 「指導する内容を絞って対応しようと思います。例えば「あいさつをしっかりしよう」などです。指導する際は「友達からあいさつされるとうれしくて元気が出るよね」と理由も話すようにします。そして教師から積極的にあいさつをするなど、「注意型」から「働き掛け・確認型」の指導に変えます。いいあいさつができるようになってきたら、褒めてあげて、あいさつが続くようにしたいと思います」などが回答例となる。

 質問例13

 若手教員にとって通知表作成は毎回多くの時間がかかってしまうなど、難しい取り組みの一つとなっています。特に所見欄などは大変苦労して書いているようです。あなたなら通知表の作成にどのように取り組みますか。

(ポイント)

 通知表は若手教師にとっては大きな難関となっている。ベテランの教員でも、若手のころは提出当日まで大変苦労した、との話を聞く。

 通知表作成の作業はもともと時間がかかるものである。したがって、「早めに取り組む」ことが最も重要なことになる。学習の進度が遅れていても終わった範囲内で一度評定をする。全部終わってから改めて見直しをして、必要があれば修正をすればよい。二度手間かもしれないが余裕をもって進めるということを若手教員としては優先させた方がよい。

 所見自体は参考文献やネットに例が多く示されているので、それを参考にすればよいだろう。ただし、それらはあくまでも「参考」である。そのまま書いたのでは、リアルさが欠けてしまう。そこで、より具体的に書くために「その子らしさ」を入れる工夫が大事となる。

 中には資料を見ても考えても適切な言葉や表現が思い浮かばない子がいることもある。その時には、その子の授業での様子や言動に注目する必要がある。例えば常にメモを持ち歩き、気付いた点、特にその子の良さをどんどんメモしていく。こうすると所見で悩むことが少なくなるという。早めに取り組んでいれば、このようなことも可能となる。

 年度末が迫ってきたので、年間のまとめの通知表作成についてポイントを示しておこう。どの子供にとっても次の学年への良い節目になるよう通知表を生かしたいものである。次の3点がポイントとなる。

 (1)その子なりに伸びたところを必ず知らせる

 年度末はどうしてもその学年の到達目標が気になり、良いところが見えなくなりがちである。人と比べるだけでなく、その子なりに伸びたところを見つけて伝え気付かせてあげることが次の学年への意欲につながる。

 (2)ここは頑張った、という子供の思いを生かす

 子供自身が「ここは頑張った」と思っていることに共感して家庭に伝えると、今後の意欲につながる。そのためには少し早めに「1年間の自分や友人に対する自己評価、相互評価」をさせる必要がある。自分で頑張った、良くなったと思うところを書かせたり、友人が頑張ったところを見つけさせ書かせたりする。これは所見の参考になる。

 (3)広い視点で1年間を振り返る

 学習、生活、学級活動や行事などという視点で目に見えてできるようになったことばかりにとらわれないようにする。学習なら、「楽しく」「進んで」「根気よく」などの視点、また友人と学び会う姿勢、発想の豊かさなど良い活動がたくさん見られるだろう。忘れず伝えてあげたい。

 「通知表作成は時間がかかると聞いていますので、何よりも早めに取り組もうと思います。所見は文献などを参考にしますが、その子らしさを取り入れて書いてあげたいと考えます。その子なりに伸びたところ、意欲的に取り組んだ点などに普段から気を配ってしっかりと捉え、きちんと伝えてあげようと思います」などが回答例となる。

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