【絶対外せない場面指導のポイント(3)】「仕返しが怖いから誰にも言わないで」と言う生徒に…(質疑応答型)

共栄大学客員教授 中根政美
この連載の一覧

 【出題】

 生徒から「いじめられている。でも、仕返しが怖いので、誰にも言わないで」と言われました。担任として、どう対応しますか。

 対応のポイントと質疑応答例

 いじめは、依然として深刻な教育課題です。生徒からこのように打ち明けられた場合、生徒の気持ちに共感的理解を示しながら、担任だけで抱え込むのではなく、学校として対応する姿勢が求められます。

面接官:生徒から「いじめられている。でも、仕返しが怖いので、誰にも言わないで」と言われました。担任として、どう対応しますか?

受験者:まずはじっくりと話を聞き、その生徒の思いを受け止め、いじめの事実を把握します。次に、話してくれたことを褒めて安心させます。その上で、いじめは絶対に許されないこと、先生が本人を守ること、他の先生方と協力して解決する必要があることを伝え、本人の了解を得てから対応します。

面接官:なぜ、そうするのですか?

受験者:いじめ問題は、学校が組織として対応しなければ解決しないと考えるからです。

面接官:その生徒が「やっぱり誰にも言わないで」と言ったら、どうしますか?

受験者:秘密を守ること、他の先生方も同じ方針であることを伝えます。

面接官:保護者にはどうしますか?

受験者:いじめの事実確認ができた時点で、連絡を入れて説明をします。同時に、本人がよく話してくれたこと、本人を守り抜くことを伝えます。

 外せないポイント①=まずは安心させる

 いじめを教師に話すのは、子供にとって大きなハードルです。しっかりと耳を傾け、話してくれたことを褒め、必ず守ることを伝えることが大切です。そして、学年・学校全体で一致していじめを止めさせます。また、過去に同様の例があり、解決したことを伝えて安心させます。場面指導では、そうした視点を回答に盛り込みたいところです。

 外せないポイント②=チームで対応

 教職員が協力しながらいじめの事実を把握し、「チーム」で対応することが基本です。管理職、養護教諭、生徒指導主任などを通して、全職員で共通理解を図ります。場面指導では、そうして迅速に対応すること、一人で抱え込まずに全体で対応することを面接官に伝えます。

 外せないポイント③=未然防止

 いじめは心に大きな傷跡を残し、時には命を奪うこともある重大な人権侵害です。加えて、SNSなど見えないところで発生するなど、対応上の難しさがあります。大切なのは日常的に互いを尊重し合い、認め合う支持的風土のある学級をつくることであり、そうして未然防止に努めていくことを面接官に伝えます。


この連載の一覧

あなたへのお薦め

 

特集