読書好きな子供を育てる 面接の質問にどう対応(8)

 日々の教育活動に関する面接の質問にどう対応するか、連載第8回は、読書好きな子供の育成を取り上げる。


 質問例14

 読書好きな子供たちを育てたいと思っていますが、あなたのクラスの子供たちで図書室から本を借りる子は一部です。クラスの子供たちを読書好きにするためにあなたはどうしますか。

(ポイント)

 わが国において近年、生活環境の変化やさまざまなメディアの発達・普及などを背景として、国民の「読書離れ」「活字離れ」が指摘されている。学校教育においても、読書好きな子供を育てることが大きな課題となっている。

 読書は、「考える力」「感じる力」「表す力」などを育て、また豊かな情操を育み、全ての活動の基盤となる価値・教養・感性などを生涯を通じて涵養していく上でも重要とされており、全ての学校がこの課題に取り組んでいると言ってもよい。従って実習校ではどのように取り組んでいるのかをよく見てきたり、指導教官はどのようにしているのかを聞いたりして、学んでくるとよいだろう。

 以下に示したのは、小学校におけるほんの一例であり、多種多様な取り組みが学校現場では実践されている。

 まずは「本を読みたい」という気持ち、意欲を子供たちに育てることが重要となる。図書室で本を借りるように指示しても、借りてきた本を読まなければ意味がない。読書意欲は子供によって異なるので、一つの取り組みだけでは学級全体の読書意欲の向上はなかなか図ることができない。必要に応じてさまざまな取り組みを進めなくてはならない。具体的な取り組みをいくつか挙げておく。

 ・朝の会で、「私が読んだ本」などのタイトルで本を紹介するコーナーを設ける。1回2人程度で行う。何を話してよいか分からない子供もいるので、簡単なあらすじを話せばよい旨を指導しておく。子供たちがどのような本を読んでいるのか、読書傾向も分かるので教師にとってもありがたい取り組みである。

 ・「10分読書」などの時間を確実に設ける。週に1~2回程度でよい。例えば、朝の会を早めに切り上げて時間を確保してもよいだろう。その際、読む本は自由とする。

 ・国語の時間などで教師が読み聞かせを行う。時間がとれなければ、給食の時間を使うなど細切れになってもいいから実践する。

 ・家庭でも保護者が本を読む姿を見せてもらえるようお願いする。地域の図書館に一緒に行ってもらうのもよい。

 ・子供たちが興味を持ちそうな本を、地域の図書館から借りてきて、教室に陳列する。このように便宜を図ってくれる図書館も増えてきているので、調べておくとよい。

 ・教師から随時、「お薦めの本」を紹介する。本の一部分を読んで聞かせたり、どのようなところが面白いのか話したりする。その後、教室の本棚などに置いておく。子供たちは教師の「お薦めの本」にはかなりの興味を示すはずである。

 このほかにもさまざまな取り組みがある。実際に教師になったときには、自分のクラスの子供たちの実態に合いそうな取り組みを複数選んで実践していくことになる。一つ一つの実践は短時間でよいだろう。ただし、一定期間根気よく続けることが大事である。それが、読書好きな子供の育成につながる。

 「これはとても大切な課題であると考えていたので、実習校ではどのような取り組みがされているのかよく観察したり、また指導していただいた先生からは普段どのような実践をされているかを聞いたりして、自分がクラスを担任した際どのような取り組みをしたらよいかを学んできました。自分で実践したいと思ったことは、『10分読書の時間』などクラス全体で読書する時間を設けること、子供たちから読んだ本を紹介してもらうコーナーを設けること、教師から『お薦めの本』を随時紹介することなどです。すぐに効果が出るとは思えないので、根気よくこれらの実践を継続したいと考えます」などが回答例となる。

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