【絶対外せない場面指導のポイント(4)】授業終了と同時に廊下を走って校庭に飛び出す児童が……(実演型)

共栄大学客員教授 中根政美
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 【出題】

 あなたは小学3年生の学級担任です。休み時間になると、いつも廊下を走って校庭に飛び出していく児童Aがいます。以前、他の児童がAとぶつかりそうになったとの報告も受けています。担任として、Aにどのような指導をしますか。面接官を児童に見立てて指導してください。

対応のポイントと実演例

 いわゆる実演(ロールプレー)型の場面指導です。校舎内での安全確保の重要さを、児童にどう理解させるかを意識しながら演じることが大切です。

 この指導では、「まず」授業終了の場面を想定して指導をします。

 受験者:Aさん、待ちなさい。先生からお話があります。何だと思いますか? そうです。廊下をものすごいスピードで走ることは、いけないことですよね。そうですか。それが分かるんですね。

 「次に」、単に叱責(しっせき)するだけでなく、児童の気持ちに寄り添いながら指導します。

 受験者:なぜ、校庭に急ぐのか、先生に話してくれますか?

 面接官:だって、場所を取られちゃうんだもん。

 受験者:そうですか。遊びたい場所を取りたいんですね。外遊びは良いことです。でも、ものすごいスピードで廊下を走って友達にぶつかって、けがをさせたら楽しく遊べますか?

 面接官:だって、僕が場所を取らないと、みんなが遊べないんだもん。

 受験者:みんなのためを思ったんだね。それは偉いね。でも、走っちゃいけないことは分かるね。

 「そして」、子供たちが主体的に安全な学校生活に取り組んでいくような視点で対応していきます。

 受験者:どうすればいいかな? 考えてみて。そう、他のクラスの人たちとも話し合ってルールを決めるといいよね。じゃ、先生と約束だよ。

外せないポイント①=まずは安全確保

 この場面指導のポイントは、児童の気持ちに寄り添いながら、安全確保の大切さを理解させることです。そのため、実演のスタート地点は、上に示した模範例のように児童が走り出そうとする場面とするのが適切です。廊下を猛スピードで走ることの危険性をしっかりと伝える必要があります。

外せないポイント②=児童の気持ちに寄り添う

 見落としてならないポイントは、児童生徒の心に寄り添いながら指導することです。外遊びが大好きで、必死に場所を確保したい心情を理解して対応します。その上で、「安全に、楽しく遊ぶことの大切さ」を粘り強く理解させる姿勢が求められます。

外せないポイント③=主体性を育む

 もう一つのポイントは、「主体的に」安全な生活に取り組む児童生徒を育成することです。そのため、「場所確保のルール」を学年・学級で話し合わせたり、廊下を走って発生した事故について考えさせたりして、主体性を育成するような指導を実演の中に盛り込みたいところです。


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