【集団討論の鉄則(6)】本番直前の対策

明海大学副学長/外国語学部教授/教職課程センター長 高野敬三
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 第4回と第5回では、討論の進め方のポイントについて見てきました。最終回となる今回は、集団討論の本番直前の対策について述べていきます。

実施形式に変更がないかを確認

 「念には念を」ということで、再度、集団討論の実施形式に変更がないかを確認しましょう。ここ2年間は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、要綱などの発表後にも集団討論を取りやめたり、形式を変更したりした自治体がありました。

 確認は各自治体のウェブサイトで行うのが有効です。現在は多くの自治体がツイッターなどでも情報を発信していますので、これも参考になります。SNSなどに登録して、情報が瞬時に届くようにしておくとよいでしょう。

集団討論のテーマへの準備

 本連載の第2回目でも述べましたが、集団討論のテーマは普遍的なものとして、学習指導、児童生徒指導、家庭・地域との連携、教師の仕事、学校の役割などに関するものがあります。これらテーマの今日的な課題は何か、いま一度整理して、自分なりの解決策をしっかりとまとめておきましょう。

 厄介なのは、各自治体には各自治体固有の教育課題があり、それがテーマになるようなケースです。そのため、自治体のウェブサイトなどからそうした情報を入手しておく必要があります。

 また、教育に関する国の方針などにアンテナを高く張っておくことも重要です。場合によってはそれがテーマとなることもあります。例えば、2022年度からは小学校の高学年で教科担任制が導入されるので、もしかしたらテーマとなる可能性があります。受験する自治体の過去問にも、いま一度目を通しておきましょう。

先輩からの情報は有益

 大学生であれば、前年に受験した先輩からの情報は貴重です。集団討論の形式や雰囲気などは、かなり詳細に聞けるでしょう。なかなか聞きづらいかもしれませんが、残念ながら不合格となった先輩からの情報も有益です。

 また、市販されている採用試験対策の書籍などに目を通しておくことも安心材料となります。なお、大学の教職課程室などには、過去の受験者の「受験報告書」などがあったりするので、こちらも目を通しておくとよいでしょう。

集団討論は「団体戦」

 大学の教職課程に在籍する学生であれば、志を一つにする同志がいます。教職教養や専門教養などの筆記試験対策とは異なり、集団討論の場合は自分一人では練習ができません。同じ自治体を受験する場合は、同志と言っても競争相手でもあります。でも、よく考えてみてください。お互いに切磋琢磨(せっさたくま)することこそ、合格への近道です。受験する同志で集まり、予定を立てて練習に取り組んでみてはいかがでしょうか。

 その際は、面接官となる学生が必要です。そうすることで、第3回で述べた「面接官が重視するポイント」について認識を深めることができます。受験する学生同士での練習は、お互いを高め合うことにつながるとともに、自己の弱点を克服したり他者から学んだりする貴重な機会です。集団討論対策は「団体戦」で当たることをお勧めします。

 これまで6回シリーズで、高評価を勝ち取る集団討論の鉄則を述べてきました。皆さんの集団討論の成功を祈念しています。

 (終わり)

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