【絶対外せない場面指導のポイント(5)】スマートフォンを持ってきている生徒に…(実演型)

共栄大学客員教授 中根政美
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【出題】

 あなたは中学2年生の学級担任です。ある生徒から「Aくんが学校にスマートフォンを持ってきています」との報告がありました。あなたの勤務する学校では、携帯電話の持ち込みが禁止されています。担任としてAにどのような指導をしますか。面接官を生徒Aに見立てて指導してください。

対応のポイントと実演例

 当該生徒に持ち込みが禁止されている理由を納得させ、ルールを主体的に守らせることができるか、他の生徒の目もある中での難しい場面指導です。この指導では、放課後に個別指導する場面を想定します。

受験者:Aさん、先生が何を話したいか分かりますか? 自分から言ってほしいのです。

面接官:ぼくだけじゃないよ!

受験者:そう、分かりました。改めて他の生徒も確認します。Aさんは、携帯電話の持ち込みがなぜ禁止されているか分かりますか?

面接官:……

受験者:そうです。授業に集中できなくなりますし、紛失も心配です。分かってくれていますね。

面接官:うちの学校、厳し過ぎるんだよ!

受験者:社会の変化に合わせて校則も変わっていきます。今は、守って落ち着いた学校生活を送ってください。分かってくれてありがとう。他の生徒が持ってきたら注意してくれますね。

外せないポイント①=場所は放課後に設定

 この場面指導の狙いは、持ち込みが禁止されている理由を生徒に納得させ、主体的に守らせることです。そのため、場面は放課後などとして、じっくりと指導できる場面に設定にします。そうすることで、周囲の生徒たちの目がないところで指導ができる上に、報告してくれた生徒に配慮することもできます。指導の際は、他の生徒が心配して先生に伝えてくれたことを理解させます。

外せないポイント②=日頃からルールの意義を理解させる

 重要なのは、「校則で禁止されているから」と一方的に従わせるのではなく、「授業に必要がない」「紛失事故を未然に防ぐ」などルールの意義を理解させることです。中学生に、自身が納得しないルールを強制させるのは難しいものがあります。生徒が日頃から主体的にルールを守ろうとする意欲と態度を育てることが大切です。

外せないポイント③=生徒間で注意し合える学級づくり

 生徒間で注意し合うことのできるような学級経営をすることも重要です。そうした組織風土・雰囲気のある学級づくりの大切さについて、日頃から言及するなどの方法があります。場面指導では、相互に高め合える学級づくりに尽力していく姿勢を伝えます。


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