日常の指導のポイント 面接の質問にどう対応(12)ネットいじめの対策をどう進める

質問18

 あなたが担任するクラスで、一部の子供がネット上での情報交換で、トラブルを起こしていることが分かりました。担任として、「ネットいじめ」にならないよう、どう対応しますか。

[ポイント]

 いじめは、学校教育現場においてやはり最も深刻な問題である。その中でネットいじめは対応が難しいものとされる。

 文科省が実施している問題行動・不登校調査によると、2020年度のいじめの認知件数は前年度比で約10万件減の51万7163件だった。これは、コロナ禍で子供同士の接触機会が減ったことが要因とされている。しかし、ネット上のいじめは、20年度は1万8870件で、06年度の調査開始以来、過去最多を更新した。増加幅は特に小学校で大きく、20年度は前年度から約1800件増の7407件に達した。こうした状況につき、専門家は「教員による一層の見守りが必要だ」としている。教採対策としては、このような具体的な実態を押さえておく必要もある。

 ネットいじめへの対応が難しいのは、いじめが見えにくい点にある。ネットいじめに利用される可能性があるのはツイッター、Instagram、LINE、ブログなど。掲示板やメールなどが使われることもあるという。ネットいじめが起きると、最初は乗り気でなくてもやがて同調して悪口の書き込みを始める子供がいたり、面白半分で後から参加してくる子供もいたりする。

 家にいても、ネットで攻撃され、その相手も誰だか分からない…。そんな状況で不安になり、勉強も手につかなくなる子供もいる。小さなトラブルでも、それが発展すると深刻なネットいじめにつながる可能性があるので、早急に手を打つ必要がある。

 担任として、ネットいじめの兆しを見つけたら、即時に対応しなくてはならない。通常のいじめと同様の対応である。「すぐに実態調査をする」「『ネットいじめは許されるものではない』ということを学級に徹底する」「他の教員と連携し、学校全体でも取り組む体制をとる」「保護者にも状況を通知し、ネット使用について家庭でルール作りを改めて話し合ってもらうとともに、子供がそのことを話題に出しやすい、相談しやすいような環境を常に作ってもらうよう要請する」などを進めることが重要である。

 また、兆しがないとしても現代の子供たちは、ネットいじめが起きる可能性がある環境にいる。積極的な予防策を進めることが求められる。言葉だけでの「やらないように」という指導をしても限界がある。具体的な教材を使って、情報モラル教育を定期的に行うようにしたい。「悪意のあるメールにどう反応するか」など「『死ね』『キモイ』などといった悪口」「チェーンメール」「なりすましメール」などへの対応をロールプレーなどして具体的な対処の仕方を教えていく。

 ネットいじめについては、学校だけでは手に負えない面もある・警察やNPOなど外部の相談機関と、必要があれば連携していくのもよいだろう。

 「兆しがあるのが分かったら、即時に対応します。まずは、実態をできるだけ把握することに努めます。そして、他の教員とも連携し、学校全体で取り組んで、絶対に許されるものではないということを徹底します。また、保護者にも協力を仰ぎます。ネットいじめがあったら、どのように対応したらよいか、具体的に教えていく情報モラル教育を進めていきます」などが回答例となる。

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