*教員採用試験/教員採用ジャーナル

月刊『教員養成セミナー』前編集長/教育ジャーナリスト 佐藤明彦

教採試験は、大学受験と同様、志願書を提出するところからスタートする。志願書は、いわゆる受験申し込みの「手続き」に該当するわけだが、自治体によっては履歴のほかに、「志望動機」や「自己PR」を記入させる。そうした志願書の体裁は、民間企業のエントリーシートに近い。 民間企業の就活との大きな違いは、エントリー段階で「落とされる」ことがない点である。さらに言えば、志願書自体が採点されることもない。それなのに、なぜ「志望動機」や「自己PR」を書かせるのか、疑問を持つ人もいるであろう。結論から言えば、「志望動機」や「自己PR」は、面接試験において手元資料として活用するためにある。面接官は、志願書の記述内容を見ながら質問を組み立てる。例えば、「志望動機」欄に「自治体の教育方針に共感したから」と書かれていれば、「具体的にどのような点に共感したのか?」などと質問する。「自己PR」欄に「リーダーシップがある」と書かれていれば、「具体的に発揮した場面は?」などと質問する。なお、志願書に「志望動機」や「自己PR」の記入欄がない自治体もある。そうした自治体の多くは、1次試験合格者に「面接票」を記入・提出させる。 いずれにせよ、面接官が質問を組み立てる際のよりどころとして活用するのが志願書であり「志望動機」「自己PR」である。……

すでに1次試験が終わり、2次試験の準備をしている受験者も多いだろう。すぐに役立つアドバイスを示す。 ▽身だしなみはさわやかさと清潔さ=ポイントは、髪形を含め若さを感じさせ、控えめで清潔感があり、さわやかであることが第一。女性の場合、メークも普段より少し控えめに。特に個性的である必要はない。教員らしい身だしなみの行き届いた人物、という評価を得たい。 ▽前日に確認すること=教育委員会に提出したエントリーシート、履歴書、志望理由、自己PRなどのコピーをしっかりと読む。志望理由や自己PRをきちんと確認する。面接における回答と齟齬(そご)がないようにする。試験会場の確認(経路)、持ち物(受験票、筆記用具、財布、定期入れなど)のチェックを忘れずに。 ▽想定内の質問のおさらいをする=想定できる質問の筆頭は、受験者自身に関するものである。……

月刊『教員養成セミナー』前編集長/教育ジャーナリスト 佐藤明彦

「教員不足」が、大きな教育トピックとして取り沙汰されている。今年度当初には、産休・育休者や急な退職者の欠員を補充できず、授業できない状況に追い込まれた学校も多かった。臨時免許状の発行や免許外教科担任制度の活用でしのいでいるケースも、枚挙にいとまがない。 こうした状況はすなわち、「教壇に立つ」ハードルが下がっていることを意味する。大学へ通って教職課程を履修し、教員免許状さえ取得すれば、たとえ教員採用試験に合格できずとも、たいていの場合は非正規教員として雇用されるからだ。 非正規雇用のうち、臨時的任用教員については、正規教員とそん色ない給与が支給され、ボーナスもある。……

メンタルトレーナー 加藤 史子
7月は教員採用試験本番のとき。試験では、これまでに蓄えてきた実力を十分に発揮して、無事合格してもらいたい。そこで、実力を発揮するメンタルの持ち方について、メンタルトレーナーの加藤史子さんに解説してもらった。 ◇ 教員採用試験が近づいてきました。教員を目指す皆さんの緊張感も増してきていると思います。どんなにあがってしまっても冷静さを取り戻し、最大限に実力を発揮する方法は、拙著新刊『あがっても大丈夫! 3秒であがり症を克服する技術』(ごきげんビジネス出版)に33個紹介していますが、ここでは三つの方法をご紹介します。 〔メントレ1 おなかを意識するだけ〕=1週間前から当日 あがっているときは、上の空になったり、地に足が着かない状態になったりします。……

eye-catch_1024-768_kamiya2017kei塾主任講師 神谷正孝

 指導要領と併せて理解を
皆さんこんにちは。仙台を拠点とする教員採用試験対策専門スクールkei塾主任講師の神谷です。今回取り上げるのは、「第3期教育振興基本計画」です。2006年の教育基本法改正により、政府が作成することになった「教育振興基本計画」は、08年度からの第1期計画、13年度からの第2期計画に引き続き、中教審の答申を基にした18年度からの第3期計画が、この6月に閣議決定されました。今夏の試験で、計画そのものが直接出題されることはないと思われますが、現状分析と今後5年間の教育のビジョンが示されており、一読すると教育時事の全てが分かります。学習指導要領改訂の背景と併せて理解するとよいでしょう。 ◇  ◇  ◇ 教育振興計画は政府が策定する計画で、PDCAというマネジメントサイクルに行政政策を当てはめるものです。数値的な目標達成も考慮した評価指標と前回計画の評価に基づく改善方策をまとめたもので、「基本的な方針」の下、複数の具体的な政策がぶら下がっています。政府が策定した計画を基に、各都道府県においても作成されています。 最近の1次試験筆記試験では、ご当地教育時事として、行政政策等が出題されることも多くなっています。……

eye-catch_1024-768_kenmochi帝京科学大学教育人間科学部教授 釼持 勉

模擬授業をしている間、教壇から一歩も離れず、前面だけでの授業がよいのだろうか。 わずか10分程度の間に、机間指導は必要なのか。何もしないほうがよいのか。するとしたらどのようなタイミングで行えばよいのか。 これらを考えてみよう。……

月刊『教員養成セミナー』前編集長/教育ジャーナリスト 佐藤明彦

学習指導要領が、約10年に1回の改訂時期を迎えている。小学校では2020年度から、中学校では2021年度から全面実施予定で、「社会に開かれた教育課程」や「主体的・対話的で深い学び」への取り組みがスタートする。現場の教員にとっては、何かと大変な時期であろう。 「大変」といえば、教員採用試験の受験者も同様で、10年に1回の改訂時期に当たってしまったことは不運と言うほかない。新学習指導要領は目指す理念が非常に難解で、対策が難儀だからだ。「『深い学び』とはどのようなものか」と問われれば、講師経験者も含めた多くの受験者が回答に窮するに違いない。 2018年度実施試験においては、筆記試験での対策も必要となる。……

月刊『教員養成セミナー』前編集長/教育ジャーナリスト 佐藤明彦

教員採用試験では、自治体によっては論文試験がある。「論文」と言っても、長さはせいぜい1000字前後。400字詰め原稿用紙で2~3枚程度であるから、むしろ「作文」と呼んだ方が適切かもしれない。自治体によっては、「小論文」「論作文」などと呼ばれており、学術的な論文とは全く非なるものと捉えた方がよい。 それこそ卒業論文や博士論文をイメージして本番に臨めば、痛い目に遭う。これら論文では「定量的考察」に基づく「客観的見解」が求められるのに対し、教員採用試験では「個人的経験」に基づく「主観的見解」が求められるからだ。 もし日本の学校教育を客観的に考察し、淡々と課題や解決策を論じたとしたら、評論家のようだとして良い評価は与えられない。……

月刊『教員養成セミナー』前編集長/教育ジャーナリスト 佐藤明彦

各自治体から続々と、今年度実施試験の志願状況が公表されている。全体として言えるのは、志願者数が減少傾向にあること。採用見込み数を減らした自治体においても、志願者数の大幅減によって倍率が下がるという状況が、各地で見られる。 全国最多の志願者数を集める東京都では、小学校の競争倍率が2.7倍となり、前年度(3.6倍)より0.9ポイント下がった。中学・高校に至っては前年度の9.7倍から半分近い5.0倍にまで低下するなど、過去に類をみない大幅低下となった。大阪府も、中学校で5.9倍(前年度7.7倍)、高校で11.7倍と(前年度13.1倍)と、軒並み倍率を下げている。その他の自治体も、中学校と高校を中心に、志望者減が目立つ。 志願者減の背景は、大きく二つある。……

 教員採用試験本番までもう1カ月を切った。試験直前に取り組むべきこと、さらに不安を取り除いて試験当日に実力をきちんと発揮できるようにするにはどのようにしたらよいか、などにつき見てみよう。
教育時事には自分の考えを
 筆記試験に関しては、不得意分野を克服することに力を入れる。1冊の問題集に絞って、繰り返し取り組むことも有効だ。時事問題の比率を高める自治体が多くなってきているので、十分な対策が必要だ。特に新しい学習指導要領については、必須である。  「教採試験における教育時事のキーワード」などをリンクしておいた。……