eye-catch_1024-768_takashina-performance教育創造研究センター所長 髙階玲治

『DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー(DHBR)』誌に連載されていた入山章栄准教授(早稲田大学ビジネススクール)の『世界標準の経営理論』が5月号で終わった。入山准教授は先進的な経営理論を極めて多岐にわたって収集・分析し、紹介する気鋭の経営学者である。『ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学』(日経BP社、2015)の著書もある。その連載の最終に当たって「経営理論こそが、あなたの思考を解放する」と述べている。 実のところ、私は経営理論は企業に役立つのか、と疑問に思っていた。もしも、優れた経営理論があったとしたら、企業に倒産などはなくなるはずである。しかし、実態は名の知れた大企業でも、黒字を生み出すために悪戦苦闘している。また、中小企業や商店経営等の消長は激しいものがある。 入山准教授も絶対的な経営理論はない、という。……

eye-catch_1024-768_morimoto_fin東京学芸大学教授 森本 康彦

 引き続き、eポートフォリオ活用のポイントについて説明します。 ⑥「主体性を引き出す学習目標を設定する」=旅行をするとき、人は必ず行き先とそこで何をするのかを決めます。学習も同じです。それは、学習目標(ゴール)と呼ばれています。よく「〇〇点取るぞ」「△△大学合格!」などを目にしますが、これらが単に、他者と比べてよい成績を取りたい、他者に負けたくないという遂行結果に着目した目標(遂行目標)ならばうまくいきません。点数を取ることが目的化されてしまい、暗記や攻略に走ったり、達成後に目標を見失い、燃え尽きてしまったりします。  今は「なりたい自分になる」ための目標(熟達目標)が求められています。……

eye-catch_1024-768_takashina-school教育創造研究センター所長 髙階玲治

子供への影響どう防ぐ
最近、教員の不足を嘆く声を聞くようになった。例えば、産休代替教員のなり手がなく、やむを得ず教頭(副校長)が学級担任を兼ねているという。 広島県では非常勤講師などが不足して、国語と理科の授業が一部できなくなったというニュースがある。他の県の例でも英語の授業がひと月ほどできなかったと聞く。かつては教員希望者が多く、教員不足のニュースをほとんど聞くことがなかったが、人手不足は小・中学校にまで影響し始めたのであろうか。 最近の企業等にみられる就職採用の動きはすさまじい。……

eye-catch_1024-768_yokoyama_fin監修 國學院大學名誉教授 横山實

 松本少年刑務所には、日本で唯一の「塀の中の中学校」松本市立旭町中学校桐分校があります。桐分校の歴史は、戦後間もないころにさかのぼります。当時、収容中の受刑者のうち、約8割が義務教育の未修了者であり、その学力は著しく低い状況にありました。  そのような事態を憂慮した当時の所長を始めとする関係職員が、受刑者の学力の向上を図りました。「中学校卒業」という資格を与えるのは、更生意欲を喚起するとともに、社会復帰後の就労支援としても有用との観点から、長野県教育委員会、松本市教育委員会、旭町中学校に協力を求め、松本市議会の議決を経て、1955年4月、旭町中学校桐分校は産声を上げました。  2010年度からは、「聴講生制度」を導入し、中学校を卒業した者でも、桐分校で学ぶことができるようにするなど、その当時の時代の流れを反映させながら着実にその歴史を刻み、今日に至るまで754人(聴講生25人)の卒業生を輩出してきました。……

eye-catch_1024-768_matsuda_fin東京学芸大学副学長 松田 恵示

「with AI」時代の「生きる力」とは、AIという新しい技術環境の世界にあって「生きることを面白くする」に関わる力である。もちろんそこには「about AI(知る)」、「for AI(使う)」という領域も、「学び」の内容として加えられる必要がある。知ること、使うこと、共に生きることは、三位一体であり、お互いがお互いを支え合い、刺激し合う関係になるからだ。 例えば、STEM(Science, Technology, Engineering and Mathematics)教育は、プログラミング教育でもよく知られる、AI時代の教育の代表例である。AIやIoTなど高度情報化が進むこれからの「超スマート社会」で、学術領域をつなぎ、新しい技術を活用できることが不可避であるため重視されている。 今般改定された学習指導要領においても、プログラミング学習は、小学校で算数、理科、総合的な学習の時間などの中で実施することとなり、高校では「理数探求」という、理科と数学にまたがる科目が新設された。……

eye-catch_1024-768_morimoto_fin東京学芸大学教授 森本 康彦

  最後に、2回にわたってeポートフォリオを効果的に活用するためのポイントを説明します。  (1)「主役は児童生徒である」=学びの記録をeポートフォリオとして蓄積・活用しながら学びを深めていくのは児童生徒です。主役は学習者=子供たちです。教師は、子供たちがいつも生き生きと学びに向かえるよう支え続ける影の主役です。  (2)「eポートフォリオをためることは目的ではなく手段である」=児童生徒の学びとその評価をさらに促進させることが真の目的です。…

eye-catch_1024-768_yokoyama_fin監修 國學院大學名誉教授 横山實

少年院では、障害またはその疑いのある者に対して、支援教育課程および医療措置課程というコースを設け、個々の障害特性に配慮した処遇を実施しています。支援教育課程は、知的障害、発達障害など処遇上の配慮を要する者を対象とし、医療措置課程は、身体疾患や精神疾患を有する者を対象としています。医療措置課程を有する少年院は、関東医療少年院と京都医療少年院の2庁であり、他の少年院と比べて医療体制が充実しています。 これらの少年院には、中学生から高校を卒業した者まで幅広く対象者がおり、中学生には学習指導要領に準拠した指導が行われます。学歴や年齢によるものだけでなく、少年たちの能力は多様であり、同じ中学生でも四則演算がままならない少年がいる一方で、微分積分をやすやすと解いてしまう少年もいますので、個別の対応が必要となります。 一方、個別の指導だけでなく、集団場面での関わりを前提とした教育も重要です。…

eye-catch_1024-768_matsuda_fin東京学芸大学副学長 松田 恵示

  そもそも「AI時代の教育には何が必要か」といった類いの話をする場合、「AI時代には、〇〇、××が必要になるので、これが基礎でこれが基本で…」といった形式で物事を考える癖が私たちには染み付いている。しかし、そのような「手段的教育観」からは、なかなか「生きることを面白くすることのできる人間」は育たないのではないか。  「面白い」という感覚は、「ほっとする」や「安心する」感覚とは違う。トンネル出口近くで、パッと光が当たって「面」が「白くなる」感覚である。「ワクワク・ドキドキ」する世界に対して、肯定的・積極的に関わる構えである。これは「夢中」なさまに見られる、まさにそのこと自体が「面白い」という目的的な行為の積み重ねの内にしか育たない。「何かの役に立つから学ぶ」というよりは、「学ぶこと自体が面白い」感覚である。  ところで「教育観」とは、教師が日頃子供たちに向き合うときに、知らず知らず判断の土台となっている価値観や志向性である。…

eye-catch_1024-768_morimoto_fin東京学芸大学教授 森本 康彦

学びに主体的に取り組む態度や、自己の感情や行動を統制する能力、互いの良さを生かして協働する力など「学びに向かう力・人間性等」に関する資質・能力を多面的・多角的に評価することが新入試における大きな課題の一つです。 これらの評価は筆記試験の結果だけで測ることはできません。一人一人のいくつかの側面を多様な角度から見つめる必要があります。だからこそ、高校3年間を通した学びの記録であるeポートフォリオを活用した大学入試が注目されます。 本来は、生徒が3年間を通して蓄積した「学びのアルバム」としてのeポートフォリオの全てを見て、評価することが最適であるはずです。……

eye-catch_1024-768_yokoyama_fin監修 國學院大學名誉教授 横山實

北海少年院は北海道千歳市にあり、北海道の各地から、12歳以上20歳未満の少年が入院してきます。 入院してくる少年たちには、中学校在学中の者と既に卒業している者の両方がおり、当院にいる間は、問題行動に関する勉強のほかに、前者は主に中学校の学習、後者は主に職業上の知識や技能の習得に励んでいます。 在院者の学歴を見ると、2017年は高校中退が全体の67%と最も多く、次に多いのが中学校卒業で18%となっています。……

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