【連載】リーダーを育てるには 第7回 次期教育課程を担える人材の育成

(一財)教育調査研究所研究部長 寺崎千秋

 

エグゼクティブティーチャーは、次期教育課程の理念である「社会に開かれた教育課程」を編成する際の学校の中核となる人材である。校長は、すでに中央教育審議会から情報提供されている「次期学習指導要領改訂に関する今後のスケジュール(予定)」などをもとに、学校としての今後の取り組み予定を示すようにする。例えば以下のような予定・計画が考えられる。

平成27年1月~平成28年は中教審の審議状況を把握する。平成28年度中頃(予定)の「審議のまとめ」の内容を把握し研修する。平成28年度内に答申が出され、間もなく新学習指導要領が告示されるので、これらの内容を把握する。平成29年度から移行が始まるので、移行措置がもれなく行われるようにする。併せて新教科書を教材とする新教育課程を編成する。平成32年度に新教育課程が全面実施の予定になっているので、遺漏なく完全に実施できるようにしておく。27年度も入れれば足掛け5年の展望と計画を示すことになる。

エクゼクティブティーチャーには、特に以下の点について指導し、教育課程改訂のリーダーとなれるよう指導する。

(1)新教育課程の全面実施までやるべきことを、5年間のスケジュール表(工程表)に示して全教職員が見通しをもって取り組めるようにする。この間に行う主な事項は、中教審の審議のまとめや答申の学習・理解、新教育課程への移行スケシュールにそった移行措置等の扱いとそれに即した指導計画の作成、学校の教育目標の見直し、改訂される教科書の研究・検討、新教育課程の編成および新指導計画の作成、アクティブ・ラーニングに関する指導力の向上のための研修の実施、などである。

(2)中教審が示す2030年をめどにする教育に対応して、どのような学校をつくるか、学校の教育目標をどうするかおよびそれを具現する教育課程編成の方針や重点などを検討し明らかにする。

(3)「社会に開かれた教育課程」「アクティブ・ラーニング」「カリキュラム・マネジメント」の意義とその内容の理解、さらにはそれらを新教育課程に具現する。

(4)新学習指導要領の学習。特に総則等に示される学習指導要領の構造を理解し、それをどのように教育課程に反映するのかを研究し具現する。

主に以上についてスケジュール(工程表)に沿った推進をリードするよう指導するとともに、折々に学校経営の視点から助言しエクゼクティブティーチャーとしての資質・能力を高めるようにする。校長が自らが改訂期の見通しをもって人材育成することが大切である。

関連記事