(チーム学校でどう変わっていくか)総力あげて取り組む 子どもとの時間増やす

昨年12月21日に「チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について」が、中教審から答申された。「チーム学校」が求められる背景、その在り方、具体的な改善方策で構成されている。今後、学校内に教員以外の専門スタッフやサポートスタッフが配置され、役割を分担するようになる。実現すると学校はどのようになるのか。「チーム学校」の在り方について語ってもらった。


総力あげて取り組む 子どもとの時間増やす
東京都港区立白金の丘学園白金の丘中学校長 伊藤俊典

現在、学校では、いじめや不登校、暴力行為など生徒指導上の諸課題が一層深刻化し、その解決・解消が重要な課題となっています。また、学力向上はもとより、家庭や地域社会との連携の強化、生徒の学習や生活基盤づくり、規範意識の育成、体力の向上など健やかな心身の育成が学校教育に求められてもいます。次期学習指導要領改訂に当たっては、アクティブ・ラーニングなどの指導方法の改善策などが示されているところです。

こうしたことから、チームとしての学校を実現していくという構想は、学校現場にとっては大切なものと考えます。教職員と共に多くの人材が専門性に応じて学校運営に参画することによって、今、学校が抱えているさまざまな教育課題への対応ができるだろうと思います。

例えば、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーについては、家庭と学校をつなぐ支援体制を整備するという意味で非常に重要です。特に、保護者との対応については成果を期待しています。教員の精神的・身体的負担の軽減にもつながっていくものと思います。専門性のある部活動指導員(仮称)の配置は、部活動の活性化や教員の負担軽減に大きな役割を果たすものと考えます。特別支援教育支援員やICT支援員は、特別支援教育の推進やICT機器の活用による教育活動の活性化に効果があると思います。

そこで、チーム学校を具現化し、学校の教育力をより一層高めるために、以下のことに取り組む必要があると考えます。

(1)チーム学校の意義を踏まえ、校長が明確な方針を示し、全教職員および専門能力スタッフ全員で学校の教育力向上を目指すことを共通理解する。

(2)管理職、教員、事務職員、多様な専門能力スタッフなどが、それぞれの能力を発揮し、組織として機能できるような校内体制を構築する。
▽チーム学校推進のための委員会などを設置し、年間を通して全教職員と専門能力スタッフなどが教育活動の充実を目指して機能できるようにする。

(3)授業の改善、児童生徒・保護者への対応、新しい教育課題などへの対応について、教員一人ひとりが資質・能力を高められるように、校内OJTをより一層推進する。
▽アクティブ・ラーニングなどを取り入れた指導方法の研究や授業の準備などを行う。その際、OJTにより若手教員がベテラン教員から学べるようにする。

(4)RPDCAを基にして、チーム学校の組織や活用方法、マネジメントを改善していく。
▽評価については、教員、専門能力スタッフ、児童生徒、保護者などからの多面的な評価を実施し、学期や年度の途中においても改善を図っていく。

(5)チーム学校の具現化によって生じる時間を有効活用し、教員が児童生徒と向き合う時間を増やす。
▽大切なのは、チーム学校によって、教員が児童生徒と向き合う時間を増やすことであり、このことによって個別指導や面談などの時間を増やすことが重要である。

学力向上はもとより、いじめ、不登校などへの対応、さまざまな教育改革の具現化などには、チーム学校の実現は欠かせません。これからの学校経営は、教職員の総力に加えて、専門能力スタッフや地域のさまざまな人材の活用を図ることがより一層大切になってくると思います。このことを校長が意識し、次年度の学校経営の構想を立てていきたいと考えています。