【連載】目指せ管理職 選考試験を突破しようⅡ 第30回 次年度目指し学校評価を充実

教育新聞教育管理職研究会 編

○次年度の構想を練るために

今年度も、あと2カ月あまりで学年末を迎えようとしている。校長としてこの1年を振り返り、次年度の学校経営の構想を練らなくてはならない。この時期、校長は学校評価などで現状を把握し、改善点を見いだし、次年度の教育目標や経営構想を定めておく必要がある。どこの学校でも、校長のリーダーシップのもとで、全教職員自身による自己評価、児童生徒によるアンケート調査や、保護者・地域住民等の学校関係者評価を実施して、その結果について分析、検討、公表しているときでもある。それらを次年度に生かしていくことが大切である。その計画の基となる学校評価について、考えてみる。

○学校評価の法的根拠

学校評価は、平成19年の学校教育法の一部改正により、学校評価の実施等に係る総合的な根拠規定が法律に盛り込まれ、同年の学校教育法施行規則の一部改正により、自己評価・学校関係者評価の実施・公表、評価結果の設置者への報告に関する規定が設けられた。

これを受け、平成20年に、文科省において「学校評価ガイドライン」を改訂し、①高校を対象に加え、初等中等教育段階の全てを対象に参考となる目安②網羅的で細かなチェックとして行うのではなく、重点化された目標に即した項目を設定し、精選して実施③保護者による評価と情報提供の重要性と学校・家庭・地域の連携協力の促進を強調――などを示した。また平成22年改訂を再度行い、従来の「学校評価ガイドライン」の基本構成は変更せずに、主に学校の第三者評価に係る内容の追加を行った。

○学校評価の目的

学校評価とは、児童生徒がより良い教育活動を受けられるように、学校としての目標や取り組みなどの達成状況を明らかにし、その結果を基にして学校運営等を改善するために行うものである。

つまり、その目的は、①学校運営を改善②説明責任を果たし、地域等との連携を強化③教育の質を保証・向上させる――ことにある。評価の方法には、①自己評価②学校関係者による評価③第三者評価――があるが、学校で行っているのは、主に①と②である。

○学校評価で何を評価するか

学校評価は目的ではなく、あくまで手段である。学校の教育目標、下位目標、「目指す姿」に、どれだけ近づけたかを知り、計画や実践の問題点・課題を明確にするために行うものでる。評価項目の設定には、昨年度の教育評価、教育目標、保護者の願いなどに照らし合わせて、重点事項や年度の努力事項、学校が直面している課題等について考え、網羅的にならぬようにしたい。

○よりよい学校評価にするために

保護者など学校関係者から、「何をよりどころに評価してよいか分からない」という話をよく聞く。保護者などが学校についてのさまざまな様子を把握していなければ、その評価結果に客観性や公平性は期待できない。

各学校では、評価を依頼するときに、評価しやすい資料や情報を適切に提供しなければならない。その中で、前年度の学校評価の結果を踏まえて今年度に改善した教育活動内容や重点指導事項などについて、具体的に示す。例えば、「学習指導では、こんな工夫をして指導しております」などと、より具体的に提示し、評価しやすくする必要がある。また、行事や学習参観など学校に来る回数を多くして児童生徒の様子が分かるようにするさまざまな工夫をすることも大切である。

いろいろな面から学校を評価し、最終的には校長自らの評価をもとにして、教職員と共通理解をもちながら、十分な検討会議をしてほしい。児童生徒が充実したよりよい学校生活を送れるように、学校運営の発展と改善を目指し、次年度の準備をしなくてはならない。大事なのは、評価を生かし、改善の「次の一手を打つ」ことである。

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