【連載】目指せ管理職 選考試験を突破しようⅡ 第34回 「適宜・適切な評価」で教職員育てる

教育新聞教育管理職研究会編

○管理職の仕事は能力の開発・向上、人材育成

学校がその役割を果たすには、「学校のチーム力」が求められるが、チームを支えるのは個々の教職員であり、その力である。

したがって、管理職は「個々の能力の開発・向上、人材育成を図る」ことに力を注ぎたい。人は認められ、正当に評価されることで、よりよくなろうとする意欲や態度が生まれる。

この点に着目して、適宜・適切な評価を人材育成に位置づけ、力のある教職員を育てたい。職員構成、構成員の特徴などをつかみながら、人材育成のシナリオを描き、実践し、成果をあげることが求められる。

○日々の業務を通して指導する

教職員には、経験や役割に応じて、指導力や業務遂行上の企画力・運営力などさまざまな資質や能力の向上が期待される。

そのためには、授業など実際の活動場面から、良い点や改善点を管理職が指摘するなど、適切な評価を伴った指導が最も有効である。

こうした直接指導を中核としながら、個々の向上のためのキャリアプランに沿った取り組みへの支援や、OJTの手法などを自校の状況に合わせて積極的に活用したい。

管理職による指導は、管理職と教職員が良好な人間関係にあるほど効果がある。厳しい評価や指導を素直に受け入れる教職員、部下に尊敬される管理職、そのような関係づくりに日頃から心がけたい。

○「人事評価制度」を活用する

平成26年に「地方公務員法及び地方独立行政法人法の一部を改正する法律」が公布され、地方公共団体の行政の民主的かつ能率的な運営を実施するために、人事評価制度が導入されることになった。この人事評価制度は、各地方公共団体で実施時期、内容に多少の違いはあるものの、人事管理に活用されてきている。地方公共団体における教育職員の人事評価制度は、おおむね公正な人事管理を実施するために、「各職員の能力開発や人材の育成」を大きなねらいとし、「目標申告」「業績評価」の2つの柱からなっている。

「目標申告」で配慮すべきこと。

▽管理職は、「目標で育てる」の姿勢を持つこと。
▽管理職は、面接などを通して、本人の目標の設定が学校教育目標とに整合性があるかなどの指導・アドバイスをしっかり行うこと。
▽目標申告では、本人に期待していることや努力すべきことを伝える機会とする。そして、自己啓発を促すようにすること。
▽個々の教職員は、目標に基づき継続的に取り組むものであり、機会を捉えての指導・助言は欠かせない。指導は具体的にすること。
▽目標設定⇒中間面接で目標の追加・変更⇒自己評価、校長・教頭の指導⇒次年度の目標設定のサイクルの実施により自己の向上を図る。特に自己評価を大事にしたい。自己申告制度では、教職員の意欲を引き出すことが大事である。そこで管理職として、「目標設定時の動機づけに関わること」「意欲の持続の強化のために適切に助言を行うこと」「管理職は、自らの評価能力を高めるために努力する」などに留意したい。

○「業績評価」で配慮すべきこと

▽管理職は、「評価で育てる」の姿勢を持つこと。
▽事前に、業績評価について周知しておく。評価基準は明確に、事前に示しておくこと。
▽面接を通し、成果や工夫した点などをきちんと評価する。
▽評価は、本人の一部をみるのではなく、職務の遂行状況、職務の達成状況など職務全体を評価すること。

管理職は、人事評価制度は、あくまでも教員の意欲・能力開発のためのものであることを常に頭に置きたい。また「教職員同士の高め合う力」に期待し、お互いに切磋琢磨し合い、指摘し合い、適切な評価に向き合う質の高い教職員集団づくりに努めるものとする。

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