コミュニケーションスキルで講座 実演から教員が実感

信頼・共感・理論が柱に

(株)ウチダ人材開発センターは、教職員を対象にした21世紀型新ビジネススキル教育講座を、さきごろ東京都墨田区の国際ファッションセンタービルで開いた。社会で求められるコミュニケーションスキルの理論と流れを学ぶ内容。子どもたちへの指導を踏まえ、実演を通じて自他を知るコミュニケーションの在り方に、参加者は理解を深めた。今、求められるICTリテラシーについて解説する講座もあった。

講座は自らを知るところから始まった
講座は自らを知るところから始まった

「ビジネスコミュニケーションスキル」の講座では、BCSA(Business Communication Skill Assessment)診断を活用して、参加した教員らが、自らのコミュニケーションスキルの強みと弱みを、理論と実演で学んだ。

子どもたちの世界では、同世代の友人など共通の価値観での交流が中心になるが、社会では、異なる価値観や幅広い世代とコミュニケーションを図る力が求められる。そんな力を子どもたちに育む際の視点を学び、教員が指導法や子どもたちとの関わり方を見直すきっかけにもなった。

BCSAでは、「相手を知る前に自分を知る」を重んじ、そのためのコミュニケーションスキル育成を、▽信頼性=相手が持つ「この人は信頼できそうだ」と感じられる情報を把握し、相手に発信しているか▽共感性=相手が「この人は理解してくれている」と感じられる情報を相手に発信し、相手から受信しているか▽理論性=相手から合意を得るための戦略を組んでいるか――の3層、9つのスキルでチェック。日常生活の中で向上させていけるような仕組みになっている。

3層のうち信頼性の向上では、身だしなみやマナー、話し方の抑揚などを踏まえながら、「信頼の獲得と維持」「言語、非言語の効果的使用」などのスキル育成がカギ。共感性の向上では、聴く、質問する、雰囲気づくりなどを踏まえた「表現方法の調整」「相手のメッセージへの対応」などが柱になる。
講師は、これらのスキルについて解説していきながら、参加者に、それらの意味を実感として腑に落としてもらおうと、ペアによる対話を織り交ぜ、多数の演習を実施。

信頼性を高めるための「言語、非言語の効果的活用」スキルを学ぶ演習では、昔話の「桃太郎」を情感たっぷりに話すとともに、ゼスチャーで表現。川から流れてくる大きな桃を、両手を大きく広げて表現したり、「どんぶらこ、どんぶらこ」とオノマトペを交えて話したりした。聞き手は、「話し方チェックリスト」を参考に、話し手の話すスピードや抑揚、アイコンタクトなどを見て、アドバイスをおくった。

他にも、共感性を高める質問を考えるための「クローズド質問」の演習も実施。相手の問いに「はい」か「いいえ」だけで答える対話を体験しながら、話が続きにくい感覚を実感。その後、質問と答えがつながっていく「オープン質問」を経験しながら、会話のキャッチボールが実現する言葉掛けの視点などを学んだ。

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