【連載】学校管理職の危機マネジメント ① 4月 システムの把握と危機の想定

教育新聞論説委員 寺崎千秋

 

学校の危機管理、いや、危機マネジメントは、副校長・教頭時代にも経験してきたことであろうが、校長は最後の判断、時に決断をしなくてはならない。

年度当初は、転入した教師を交えた新しい教職員組織で動き出す。新任校長は計画されている教育活動を見守りながら円滑な実施を願う。また、学校内外での儀式や行事への出席、式辞や講話、祝辞などが続き、諸会議も多く計画されている。そんな年度当初の忙しさの中で思いもよらぬ事故や事件、問題などや、それらにつながりかねない危機の種に遭遇することもある。例えば、以下のような事例が見られる。

子どもに関係することでは、「入学式に入学予定の子どもが来ていない」「入学者の名簿にわが子の名前が載っていないと保護者から指摘」「始業式当日の朝、子どもが交通事故に遇ったとの一報」「年度末に急な転出者が出て学級減になりそう」等々。

教職員に関係することでは、「異動してきた教員が学校に馴染めずに休み始めた」「新しい学級の子どもたちと人間関係がうまくいかず学級が落ちつかなくなってきた」「学年内の教員の人間関係がうまくいかずもめごとが多くなってきた」等々。

保護者に関係することでは、「新年度の学級担任に対する不満。担任を変えるか別のクラスに移すかしてくれとの申し入れ」「かつてもめごとのあった保護者同士が同じクラスになった」等々。

これらはいずれも迅速に対応を判断し、子どもにとってよりよい解決を目指さなくてはならない。新任校長は新年度の出発に当たり、学校の教育課程や教育計画、運営計画を把握するとともに、学校の危機マネジメントの計画や組織、危機の際の連絡先や連携先などを確認し把握しておくようにする。これらについては、副校長・教頭、教務主任、生徒指導主任、養護教諭とのネットワークづくりをしてそれぞれの役割を確認しておく。また、分からないところは当面各人に任せて、相互の連絡・連携を密にしておくようにする。

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