【連載】学校管理職の危機マネジメント③ 6月 メンタルヘルス

教育新聞論説委員 寺崎千秋

 

1学期の中盤になり、学期の指導が一番落ち着き充実するときである。それだけに、気になる学級、教師、子どもが目につきはじめるときでもある。

危機マネジメントとして、まずは、学校全体の状況を空から見るつもりで俯瞰してみてみよう。育てる子どもの姿に向かって、学校経営の方針に沿って、学校全体の教育活動が展開しているか、あちらこちらで課題が生じていないか、全体の状況を把握することが第一である。

次に、少し離れたところから学年や学級の学習・生活で気になる点や目につく問題がないかを把握する。さらには、近くによって一人ひとりの子どもに課題はないか、教師につまずきがないかを把握する。課題についての迅速な対応を、先頭に立ってリードする。

いじめ問題については、定期的にアンケート調査等を実施するなどしているので、比較的早期に発見し指導を行い解決する場合が多い。それでもときには重大事案が発生する。決して甘くみないで、常に細心の注意や配慮を払い、学校体制として臨むようにする。

不登校については、そのきっかけや背景が見えにくいので、時間が経過してしまい指導や援助の多くが後手に回ってしまいがち。特に、家庭の貧困問題や虐待などが絡む場合もあり、気になれば速やかに管理職に連絡・報告するよう常に確認し対応する。

教師のメンタルヘルスにも十分に配慮する必要があるのが、この時期である。あいさつ、顔色、動き、提出物、出退勤などの状況から、ちょっと疲れているのかな、様子が変だなと感じたら、すぐに声をかけ、副校長・教頭や学年教諭、養護教諭などとともに話を聞くようにする。問題や悩みなどをよく聞いて、一緒に解決策を考え対応・対策を講じるようにする。

早め早めの対応が肝心である。場合によっては「十日の病休より一日の骨休み」で、気分転換をさせるなどの指示も必要である。その場合、あとの心配をしなくてもよいように、手配や配慮を学校体制で迅速に行うようにする。