生徒が満足感を味わえるように 榎本智司全日中新会長に聞く

今年度の全日中会長には、榎本智司東京都新宿区立新宿中学校長が就任した。今後の活動方針や、次期学習指導要領の改訂に向けた審議が進んでいる中で、校長としての心構えなどについて、同新会長に聞いた――。

全国の中学校長会の会長となり、身が引き締まる思いだ。中学生一人ひとりが、満足感・充実感を味わえるようにするために、学校教育をめぐる諸課題の把握・対応、諸条件の整備・充実が重要である。

そのため全日中では、毎年、さまざまな調査を実施している。教育研究部と生徒指導部では、毎年テーマを決めて、課題を洗い出している。さらに今年は、北海道から九州までの各ブロックの研究大会に出席し、各地の校長と直接会って課題を共有したいと思っている。地域の現状を把握し、今後の施策に生かしていきたい。

今年度の活動方針としては、「教育改革の推進」「全日中教育ビジョンの推進」「全国の中学校長会と連携した組織運営」を挙げた。教育改革では次期学習指導要領に向けた準備を進める。特に校長には、これからの教育に向けてのキーワードである「アクティブ・ラーニング」や「カリキュラム・マネジメント」「社会に開かれた教育課程」「チーム学校」などについて、自分の言葉で語られるようにしておくのが肝心で、それが求められている。ここが今年の大きなポイントだと感じている。

新しくなった教育ビジョンでは、今後3年間の教育改革を進めていく方向性を示した。生徒の確かな学習や、模範意識を芽生えさせる健全育成、今年から施行された障害者差別解消法もあり、特別支援教育の推進など10の提言を示した。これらを実践できるように注力していきたい。

全国の中学校長会と連携した組織運営については、各ブロックの副会長、理事、事務局などと十分な情報交換をしていきたい。

最重要課題として挙げたいのは、東日本大震災で被害を受けた被災3県や熊本地震の被災地の支援や学力向上、そして自ら命を絶とうとする子どもたちへの対応である。