【連載】目指せ管理職 選考試験を突破しようⅢ 第8回 クリアしよう論文のカベ その1

入学、入社などの試験には、面接とともに論文試験が実施される。これは話し言葉とともに書き言葉によって受験者の知識、思考、表現などを理解しようとするものである。管理職選考試験でも同様である。管理職の適性を判断する方法として論文試験を実施するのは、文章から、その人にはどのような知識があり、どういう判断をし、どう表現するかをみていく。論文からあなたを理解するものである。執筆上のポイントを示す。

〇普段から心がける姿勢を
 (1)人格、人間的魅力を身に付ける努力をする。
 (2)法的な問題点などを含めて多方面の知識を蓄えておく。
 (3)教職員をまとめたり、動かしたりする理論や実践を学ぶ。
 (4)教育情報に気を配り、意図的・計画的に表現力をつける。
 (5)些細な出来事や問題でも記録したり、自分の考えを整理したりする習慣をつける。

〇設問のねらいを正確に把握し、対応を
 (1)何を問うているのか=問題の把握。
 (2)その問題について何をどう知っているのか=知識理解の確認。
 (3)具体的な取り組みが明確になっているか=論理性と説得性。
 (4)管理職としての姿勢はどうなのか=児童生徒愛と教育理念。

〇主張が明確で分かりやすい論文とは
 (1)主張、結論の書き方から。
 ▽頭括式=主張、結論を初めに書く。
 ▽尾括式=主張、結論を最後に書く。
 ▽双括式=主張、結論を初めと最後に書く。
 (2)文章の型から。
 ▽三段法=序論・本論・結論(本論で比較・対照、肯定・否定、具体例など)。
 ▽四段法=起・承・転・結。
 ※一般的には三段法(序論・本論・結論)で書かれる場合が多く、書きやすい。

〇書くにあたっての主なポイント
 (1)ねらいや根拠を述べる。
 (2)自分の考え、主張を明確にまとめる。
 (3)開始と同時に時間配分をメモする。
 (4)構成割合は、序論が1~2割、本論が7~8割、結論が1割を目安にまとめる。
 (5)柱立ては多くせず、重点をしぼり、論述する。
 (6)一文が長文にならず、「だ、である」の常体で統一して書く。
 (7)指定された字数がある場合は、その9割以上は書く。
 (8)下書きは原則として書かない。また大幅な書き直しはしない。(時間不足となる)
 (9)教育に対する熱い思いや理想を自分の言葉でまとめる。

[参考]気をつけたい主な文章記号 
 。 句点 文の終わりを示す
 、 読点 文の途中の区切りを示す
 , コンマ 欧文の読点。数字の区切れに用いる。
 ・ 中黒(なかてん) 同種の名詞の並列の区切れに用いる。
 「 」 かぎかっこ 会話や引用などに用いる。
 『 』 二重かぎかっこ 書名などの引用に用いる。
 ( ) パーレン(かっこ) 補足的な説明や注記に用いる。
 - ハイフン 主に外国語のつなぎに用いる。
 ~ 波形 感覚や省略を表すのに用いる。
 _ 下線 語や句を強調するのに用いる。
 … 点線 無言の状態や省略などを表す。
 ※ 米印 注意事項などを表すのに用いる。
 々 繰り返し符号 漢字の繰り返しに用いる。
 ※ 1、(1)、(1)の使い方に気を付けたい。