【連載】目指せ管理職 選考試験を突破しようⅢ 第9回 クリアしよう論文のカベ その2

教育新聞 教育管理職研究会編

 

たくさん書いて自信をつける

「習うより慣れろ」という言葉がある。いくら書き方を理解しても、実際に書いてみなければ身に付かないものである。たくさん書く。これこそが必要である。書くことに自信が付き、余裕ができるようになる。訓練をすれば、問題を見た瞬時に構成が浮かぶようになる。次のような取り組みをしてみたらどうだろうか。

▽まず自分で問題を作り、時間をかけて型に沿った論文を書いてみよう。▽次に時間を計って短時間で書けるよう挑戦してみよう。▽時間を設定し、その時間内で書けるように努力しよう。▽他の人から問題を出してもらい、書いてみよう(時間の設定、字数の設定も)。▽書いた論文を他の人から評価してもらおう。▽管理職に協力してもらおう(設題、評価で)。

論文力を高めるためのポイントを、次に示しておく。積極的に取り組んでほしい。

〇理解力を高める

(1)設問は何を求めているか⇒設問を熟読して、設問に含まれる課題を明確にする。(2)社会に対する問題意識⇒日頃から社会に対する問題意識や基礎的な知識を持っていることが大切である。(3)教育に関する問題意識⇒教育に関する新聞報道などに普段から目を通し、今何が教育課題なのかなどを熟知する。

〇発想力を培う

(1)創造的で個性的な発想⇒一般論を書いただけでは、評価者にアピールできない。はっとするものや心に残るものであればよりよい。(2)社会への関心⇒現代社会に対する基礎知識を培い、豊かな発想を生み出す。

〇構成力を高める

(1)一般的で効果的な構成=「序論―本論―結論・まとめ」(三段法)、単純だが説得力のある展開にする。(2)「序論」=定義付け、設問についての受け止めや問題提起をする。(3)「本論」=設問に関する検討を行う論理的展開の中心部分。自分の意見を明確に表し、具体例の根拠の提示を行う。論点を絞り、柱を2、3本にする。インパクトのある見出しをつける。(4)「結論・まとめ」=本論をまとめるものであるから、書き始める前に結論を一文にまとめておくと文章がぶれない。自分の意見を簡潔にまとめ、問題解決への決意・熱意が伝わるように記述する。

〇記述上の留意点

(1)管理職(校長、副校長、教頭)の立場から述べる(指導、管理、経営などについて)。(2)論文としての構成と、時間配分を考える(問題文の余白を使ってメモするとよい)。(3)文字は丁寧に書き、句読点は適切に使用する(読点には息継ぎの機能があり、読みやすくするために打つ)。(4)序論(書き出し)と結論(まとめ)を照応させて述べる(下書き、大幅な書き直しは時間的に無理である)。(5)論旨の焦点化、一貫性に留意して述べる(ねらいや根拠を明確に)。

(6)主語と述語の関係を明確にし、長文は避ける(重文や複文で長文になると、主述がねじれる場合が多いので気を付ける)。(7)事例をあげ、具体的に考えを述べる(分かりやすく、説得力があるものにする)。(8)自分の見解を表明し、個性的な論文にする(自分の考えや思いを明確にまとめる)。(9)不適切な用語は使用しない(父兄会→保護者会、外人→外国人など)。(10)独り合点で説明不足な内容にしない(読み手に分かる内容にする)。(11)専門用語はできるだけ使わないようにする。使う場合は、簡単な説明を加えるようにする。

例=「PDCAサイクル」→P(計画)、D(実施)、C(評価)、A(改善)など。

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