【連載】国際バカロレアを知るために 第28回 認定校に向けワークショップ

都留文科大学特任教授 武蔵野大学教育学部特任教授
リンデンホールスクール中高学部校長 大迫弘和

 

夏休み期間中はさまざまな教員研修が行われますが、国際バカロレア(IB)も例外ではありません。といっても、IBの場合は1年を通じて世界各国の都市で教員研修(IBの場合はそれをWorkshopと呼びます)が行われていて、IBがいかに教員研修にそのプログラムの成否を賭けているかをうかがい知ることができます。

今年も8月3日から5日までの3日間、東京学芸大学附属国際中等教育学校で、国際バカロレア機構主催のワークショップが開催されます。今回、文部科学省が国際バカロレア機構と協議を行い、2018年3月まで、国際バカロレアの認定校となるために受講が必要なワークショップについて、一定の要件のもとに、受講料を無料とする措置が取られることになりました。その第一弾となるのが、この8月のワークショップとなります。

前記の「要件」とは、次の全ての条件を満たしている者になります。
▽教育委員会職員であること、または国内の教育機関(日本国の学校教育法に定める教育施設)もしくはWASC、CIS、ACSIに認証された私立教育機関の職員であること。
▽教育委員会職員については、その所属部署、教育機関の職員については当該学校長などからの許可があること(応募手続きの際に提出する「同意書」で確認)。
▽当該学校が認定校、候補校、関心校であること、あるいは当該学校にIBに関する興味・関心があること(応募手続きの際に提出する「同意書」で確認)。

2013年度から取り組まれているIB200校計画ですが、一条校にIBを普及するために取られた方策として「授業・試験を日本語で実施」「国際バカロレア機構の発行する文書の日本語訳作成」そして「Workshopを日本語で実施」が進められてきました。

Workshopについては、これまで「海外で開催」かつ「英語で実施」というものでしたから、言語の面でも費用の面でもカベがありました。それを「日本国内で」かつ「日本語で実施」というスタイルが2013年度から確立しています。その意味で、その時点から日本国内の教育関係者が以前よりもずっと負担の少ない形でIBのWorkshopに参加できるようになっていたのですが、今回「参加費も無料(本来、日本円で8万円程度の参加費)」という措置が取られ、さらにWorkshopに参加しやすい状況が整いました。

IBのWorkshopは、IBの授業担当者になるためには必修という性格のものですが、その「資格」の問題はさておき、IBを知るためにはWorkshopに参加するのはとてもよい機会だと私は考えています。なぜならIBのWorkshopは、IB教育を体感、実感していくもので、ただ1日中座って講師の「ためになるお話」を聞いているだけの日本の典型的な教員研修とは、スタイルが全く異なるからです。IBのWorkshopはさまざまなアクティビティーを含んだ、まさにIBの授業そのものの形で実施されるのです。