【連載】目指せ管理職 選考試験を突破しようⅢ 第10回 面接対策その1事前対策

教育新聞 教育管理職研究会編

 

管理職の言動を観察しよう
○自分のよさをアピールするために

面接試験は、管理職として求められる資質をもった人材かどうかを、志願者の態度や表情・動作や答える内容から、見極めようとするものである。面接試験も論文試験も、問われる内容に大きな違いはないが、面接は、話し言葉と表情・態度を通してストレートに自分の考えやよさをアピールすることができる。それゆえ、面接では、面接官が求めていることは何か、説明を求めているのか、考え方を求めているのか、具体的な取り組みを求めているのかを理解し、質問に応じる必要がある。今回は、そのための事前準備として何が必要なのかを考えたい。

(1)自身が管理職として何をしたいのかをまとめる

志願書には、志望動機を書く欄があるが、面接では志願書を見て質問される場合が多い。従って、書く内容を十分に吟味し、的確に答えられるように準備しておくこと。特に、志願理由については、曖昧さを排し、端的かつ明確にまとめておきたい。
また「児童生徒にどんな力を培いたいのか」「どんな学校づくりに取り組むのか」「どんな管理職を目指すのか」等の、学校経営の根幹に関わる自分自身の基本的な理念や考えをまとめておくこと。それを基に、どう取り組み、指導力を発揮するのかの具体策を述べられるようにしておくこと。

さらに、目指す管理職像を基に、自己分析を深く行った上で、「自己の課題」を明らかにして、それを克服するための努力を重ねることが、事前準備で最も大事である。

(2)管理職の言動を観察して学ぶ

今後の毎日は、「校務の遂行」と「自らの学びの連続」と考えたい。選考試験の事前準備が十分であるか否かは、この心構えと覚悟にあるといえる。
管理職を観察していると、毎日、さまざまな対応をしているのがわかる。どんな事柄に注意を向け、それぞれの職員にどのような指示を出しているのかをよく観察しておきたい。児童生徒の様子に関して、教職員の動向に関して、教育活動に関して、施設設備の管理に関して、対外的な事柄に関してなどを、注意深く観察したい。

加えて、自分ならどうするのかも考える訓練をしておきたい。観察と自分に置き換えて考える訓練は、面接官からの質問に即答できる中身と力を必ず付けてくれる。

(3)想定質問を考えておく

さまざまな分野から質問されると予想される。あらかじめ想定質問を考えて、自分ならどのように答えたらよいかを、管理職の立場から考え、分野別にノートをつくるのを勧めたい。今日的教育課題、法規、学校の経営・管理、児童生徒の指導、学習指導、教職員の服務や指導など、挙げたらきりがないが、管理職への求めには、その全てが含まれる。そのために、教育新聞、通達など多くの教育情報に目を通し、それに対する自分の考えを、必ずノートに記入する習慣を身に付ける。

(4)自身の声を録音し、練習する

上記の想定質問に対して、ボイスレコーダーなどで自身の声(回答)を録音し、聞き直すのも有効である。自分の声は、他人(面接官)には異なって聞こえる。声の高さ、抑揚、速さ、発音などをチェックし、明朗、明瞭、簡潔、そして謙虚な話し方になっているかを確認すると良い。言葉や表情、態度から、管理職として必要な人格や識見、揺るぎない教育への情熱などがにじみ出ているか。そこを心しておくのが肝要だ。

(5)自校の管理職の協力を得る

自校の管理職は、管理職としての資質能力を身に付ける努力を重ねて今の立場に身をおいている。自分と同じ道を目指している後進のために、力を貸そうとしない上司はいない。ひととおりの準備を整えたら、ぜひ協力をお願いしたい。日常、仕えている上司だからこそ、きめ細かに自分に即した指導をしてくれると思う。緊張感を持った場面の経験、質問と的確な応答を事前に経験することは欠かせない。この経験は、一度でなく回数を重ねることで、その都度課題を克服できるので、積極的に取り組みたい。
その過程で、上司の素晴らしさに改めて接することができたなら、こんなによいことはない。