【連載】目指せ管理職 選考試験を突破しようⅢ 特別編 面接試験のカベを突破する①

教育新聞 教育管理職研究会編

 

例題1 児童生徒への愛情・熱意を伝える

例題

年度間に連続または断続して30日以上欠席した児童生徒のうち、欠席理由が「不登校」に該当する児童生徒が多くいます。校長(教頭)として、不登校に対し学校ではどんな取り組みをしますか。

回答例

不登校とならないための魅力ある学校づくりとして、心の居場所、絆づくりの場としての学校づくりと学校と社会のつながりを強めた、開かれた学校をつくります。

また、不登校児童生徒に対するきめ細かく柔軟な対応をして、不登校対応の担当職員を明確にして、学校全体の指導体制の充実を図ります。

アドバイス

不登校とならないための安心して通うことのできる学校の実現と開かれた学校をつくり、そして不登校児童生徒に対するきめ細かく柔軟な対応と学校全体の指導体制の充実について答えています。それぞれが大事な取り組みで答えとしてはよいと思います。ただし、4つの内容に触れられたのですが、それぞれにどんな具体的な取り組みを考えているかの用意が必要です。追質問があるかもしれません。

また、答え方として、4つのうち特にあなたが重点として取り組みたいことを、一般論ではなく、具体的かつ考えを強調する答え方もあります。具体的に述べるのも説得力を持ちます。

あなたのいう「不登校児童生徒に対するきめ細かく柔軟な対応」のことについて、「不登校のAさんと担任教師や学校との関係を切らさない努力」「保護者と学校の意思疎通」「学級の児童生徒とAさんとの関係づくり」などに管理職としてどう指導力を発揮するのかなどの具体的な姿勢や取り組みを述べることで、あなたの児童生徒への限りない愛情や熱意が伝わります。検討してみてください。

指導体制については、スクールカウンセラー等との効果的な連携や生徒指導主任・養護教諭の役割を含めた組織的・機動的な指導体制の構築等も考えておきたいものです。

また、児童生徒がフリースクールに通っていれば、教育活動の内容や登校への意思を含めて、連携してきめ細かに指導・支援する環境や指導体制をつくることも必要です。

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例題2 具体的で内容の濃い回答を

例題

教職員のメンタルヘルスに校長(教頭)としてどのように取り組みますか。

回答例

常日頃から、教職員との人間関係の構築や何でも相談できる職場の雰囲気づくりをしていきたいと思います。また、教職員と面接し、悩んだり困っていたりすることがないか等教職員の一人ひとりの勤務状況や健康状態などを把握するようにします。教職員に長時間労働や無理な仕事等で大きなストレスがかからないように気を配ります。相談を受けたときは、親身になって耳を傾け、共感しながら理解してきめ細かい対応をします。

アドバイス

職場の良好な環境づくりや教職員の健康状態の把握を最初に回答していることは的を射ていると思います。しかし、回答が大まかで内容に深みが感じられません。もう少し具体的で内容の濃い回答がよいと考えます。

例えば、「日頃から自分から挨拶や声掛けなどをして、気軽に相談できる雰囲気づくりに努めます。そのために校長室をオープンにし、職員室に職員同士が談話できるスペースをつくり自由に話し合いができるようにします」など。職員のストレス軽減については、「教職員の仕事ぶりをみて困っていることがあれば、積極的に悩みを聞き、必要な支援をします。また、会議や行事等を見直し、校務の効率化を図り、勤務時間内で帰宅できるようにして自由な時間がとれるようにします。そして、一部の教職員に過度な負担がかかっていないか注意して見守ります」など、より具体的に回答するとよいと思います。

メンタルヘルスについては、「未然に防ぐ予防的対応」「おかしいと感じたときの対応」「療養中の対応」など校長としての役割は多方面にわたります。回答例のように未然防止に絞ったコンパクトな回答はよいと思います。面接官は、「おかしいと感じたときの対応」等について追質問する場合もあります。また、メンタルヘルスの重要性を認識して、学校全体で推し進めていく体制をつくることも重要です。そうした質問も想定しておきましょう。