【連載】目指せ管理職 選考試験を突破しようⅢ 特別編 面接試験のカベを突破する②

教育新聞 教育管理職研究会編

 

例題3 明確に端的に答える

例題

学校にとって、授業改善は最も重要な課題です。校長(教頭)としてどんなことに重点をおいて取り組みますか。

回答例

大部分の保護者は、学校に望むことに学力をあげます。私は校長として、児童生徒の学力の定着と向上に取り組みたいと考えています。それだけでなく、今話題になっているアクティブ・ラーニングについても取り組みたいと考えます。そのためには教員の研修も大切になるかと思いますので、研修にも力を注いでいくつもりです。

アドバイス

答えている事柄は間違ってはいませんが、内容が分かりにくいです。「授業改善」の視点と取り組みを聞いているわけですから、そこを端的に答えるとよいと思います。

あなたの答えたいことは、「学力の向上」の視点から授業改善したい、「教えるから主体的な学びへ」と指導観の転換を図りたい、「授業研究を中心とした研修」の見直しを図りたい、ということでしょうか。

その上で自信を持って答えるには追質問も想定しながら、あなたの「学力の向上」の捉え方を明確にしておく、なぜアクティブ・ラーニングなのか、研修の見直しと改善の方策を具体化しておく、などが必要です。

学校教育法30条2項に、学力の三要素として、知識や技能、思考力・判断力・表現力そして意欲・態度が示されています。また、次期学習指導要領の改訂に向けての「論点整理」でも知識や技能、思考力・判断力・表現力そして学びに向かう力、人間性等が示されています。その中でも、思考力・判断力・表現力とその中核としての思考力の向上が強く求められているといえます。それらを育成する授業には、今までのティーチィング(教える)からラーニング(学ぶ)への転換が望まれています。指導観の転換といえます。

アクティブ・ラーニングは、そのようなことから求められる学習方法です。そうした観点から研修は、授業の目標、学習方法、評価、教材開発など徹底した授業研究の実施などを取り組み内容として考え、面接に臨みたいものです。

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例題4 校長(教頭)の役割を具体的に

例題

目指す児童生徒の育成には、適切な教育課程の編成・実施が求められます。これについて、校長(教頭)としてどのようなことに重点的に取り組みますか。

回答例

教育課程の編成と実施は、校長(教頭)の仕事としてとても重要です。法令や学習指導要領に従うこと。人間としての調和的育成を目指すこと。地域や学校の実態を考慮すること。子どもの心身の発達や特性を考慮することを基本に編成、実施したいと思います。

アドバイス

回答は教育課程の編成・実施について基本となる4つをあげています。原則的なことに重点をおきたいという、よい回答です。半面、自分は、ここに重点をおいて取り組みたいという、あなたらしさを全面に押し出した回答であると、より力強い、インパクトのある回答となります。

例えば、「今、最も必要なことは、編成された教育課程が本当に一時間一時間の授業に反映され、目標とした児童生徒の成長につながっているかどうかです」「そのために、校長として、カリキュラム・マネジメントに指導力を発揮するとともに、教員にもマネジメント力を培う経営を行います」と回答すると、重点的かつ具体的な回答となります。

また、例えば、「教育課程の編成は、自校の教育、自校のあり方を決定づけるものです」「したがって、編成には、全てを担当主任や担当部に任せることなく、指示し、指導し、検討させ、意志結集を図り、校長として最終決定します。編成にはそのように取り組みます」と編成と校長(教頭)の役割、取り組みを具体的に述べるのも説得力を持ちます。面接官に、校長としてあなたの指導力を発揮する力強い姿が浮かび、伝えることができたとすれば、面接のカベを乗り越えたこといえるでしょう。

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