【連載】目指せ管理職 選考試験を突破しようⅢ 特別編 面接試験のカベを突破する③

教育新聞 教育管理職研究会編

 

例題5 自身の課題克服の努力示す

例題

現在、さまざまな課題を克服し、教育力を高めるために、学校のチーム力の向上が求められています。このことについて校長(教頭)として、どのような取り組みをしますか。

回答例

一人ひとりの教員が力を発揮することが大事ですが、それだけでは不十分です。私は、あらゆる機会に「協働の取り組み」の大切さについて指導したいと思います。また、協力することによって一人ひとりの教職員の校務の負担の軽減を図り、児童生徒と関わる時間を確保するとともに教職員が心の余裕を持てるよう取り組みたいと思います。

アドバイス

チーム力向上のために、協働の大切さを意識づける、一人ひとりの負担軽減を図る、と2点についての答えは簡潔で分かりやすい内容です。

ただし、学校のチーム力が求められる大きな意味は、校長(教頭)として、自校の教育の質をいかに高めるかという基本的な課題に関わったものと捉えることが必要です。

したがって、このチーム力向上の積極的意味から、例えば、児童生徒の心身の健康を保持するために、スクールカウンセラーや外部の精神科医等の専門スタッフを中心としたチームの活用や小学校英語科教育に専門的な外部人材を加えた専門家チームの活用など、目的に応じたチームを構築し、活用できるように取り組むことです。そのことから、校長(教頭)には、各種チームが機能するよう、今まで以上に「マネジメント力」を高めることが求められています。

面接にあたっては、質問に答える「具体的な取り組み」とともに、そのために自分自身の経営力を高めるなどの課題について明確にし、克服への努力なども準備したいものです。

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例題6 教員の身分・立場を再認識

例題

学校教育への信頼を損ねる教職員の不祥事が絶えません。この不祥事の根絶に向けて校長(教頭)としてどのように取り組みますか。

回答例

時に応じ、継続的に一人ひとりの教職員と面談し、不祥事に対する個々の意識を把握し、気になる職員には厳しく指導します。また、職員打ち合わせや会議などのあらゆる場を通して、不祥事は自分自身の問題であると強く受け止めさせ、不祥事防止の意識を高めるよう取り組みます。

アドバイス

個々の教職員の不祥事への意識の把握と気になる場合の直接指導、全体への指導の強化、の2点に絞って、短く答えたのはよいと思います。

特に留意したいのは、「ベテランなので当然分かっているだろう」との認識に立たないことです。校長(教頭)の話がどこまで浸透しているか、しっかり見極めながら、継続的に、内容を変えるなどの工夫をこらして指導・監督すべきです。いつの間にか薄れてくる「教員としての身分」や「全体の奉仕者たる教員の立場」を再認識させ、常に念頭に置くように働きかけていくことです。

こうした認識を持ちながら、職務に専念させていくことが管理職の責任であり、法を順守し、不祥事を起こさない教職員および集団を形成することです。

具体的な事案を取り上げた服務研修を定期的にするなど、継続的に確認させ、意識させていくことも大切です。また、公金等の不正処理や個人情報の取り扱いなどの不祥事を避けるためには、処理を適切に行うための「校内◯◯規定」について常に教職員に意識・順守させる指導も欠かせません。校長(教頭)は、「間違いはあってはならない」という厳しい姿勢で指導にあたるべきです。「個々の教職員の行為は学校への信頼に関わり、教育の成立に関わる」との断固たる姿勢が必要です。