【連載】学校管理職の危機マネジメント⑤8月 危機予防の取り組み

教育新聞論説委員 寺崎千秋

 

夏期の長期休業が終了すると、多くの子どもたちは学校の再開に期待や希望をもって登校してくる。明るく元気な顔をしてやってくる。

しかし、そうした中の一部には、登校をしぶったり、いやがったりする子どもがいる。中には、自死を選ぼうとしている子どもがいるかもしれない。それぞれの理由や背景は多様であろう。学校・教師は子どもたちの期待や希望に応える準備をするとともに、こうした課題を抱えている子どもたちがいることを想定して対応をどうするかについても考えておくことが必要である。

どの学級にも気になる子どもがいるのが今日の学校の実態である。こうした子どもたちについては、1学期の生徒指導会議等で指導上の課題、その理由や背景等について全教職員が情報を共有し、組織的に対応することが確認されているだろう。この記録や対応策等をここで再確認し、各担任が子どもの実態に応じて休業中の状況や実態、変化などを把握することに努め、生徒指導部・主任や管理職に状況を連絡・報告するようにする。場合によっては、休業中に対策や対応を組織として考え練っておくようにし、休業中の職員会議等で全教職員が共有し学校再開に備えるようにする。

次に、新任校長は、休業期間を利用して危機管理に関する地域等とのネットワークと各機関等のキーマンの確認や情報交換を自ら行っておくようにする。

学校の教育計画・運営計画等には、危機対応の手順や組織表、ネットワークなどが示されている。これらについて実際に各関係機関に出向いて、直接関係者(キーマン)と面接し、情報交換する。ねらいは学校が計画している危機対応が現実に機能するか、抜けや漏れがないかなどを確認することである。また、関係する相手の状況やキーマンの顔が見えることも重要である。

主な関係機関として、教育委員会の諸所管、警察・交番、消防署、消防団、保健所、医療機関などや、主任児童委員、健全育成委員、保護司等々である。こうした機関、人々とのネットワークや関係を強化して迅速に危機対応できるようにしておくことに努めよう。

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