【連載】活躍する退職校長会(4)石川県退職校長会

学校支援ボランティアでサマースクールの講師
学校支援ボランティアでサマースクールの講師

学校で多様なボランティア

石川県退職校長会は昭和41年に結成され、現在、会員は小・中・高・特別支援学校の退職校長、約1670人で組織しています。県内の郡市単位に11の支部があり、「会員相互の親睦と研修および石川県教育の振興に寄与すること」を目的とし、研修会やボランティア活動など、地域に根ざした活動を推進しています。

1.昨年7月に設立50周年記念事業

昨年7月には設立50周年記念祝賀会を、県知事、県教育長、市町教育委員会長ほか多くの来賓の臨席のもと、盛大に開催しました。来賓の皆様から、本県教育の発展に対するお礼や、退職校長会の今後の期待を込めた励ましのお言葉をいただきました。節目を祝い、新たなあゆみを誓った盛大な祝賀会でした。

「50年のあゆみ」「貢献した人々」「各支部の活動状況」を掲載した記念誌を発刊し、会員や関係機関に配付しました。

2.学校教育支援ボランティア事業

多忙な学校現場で、充実した教育がなされるようにとの願いから、平成22年度にこの事業を立ち上げ、7年目を迎えました。学校の応援団として、また自己の生きがいづくりとして、学校支援のボランティア活動を呼びかけ、希望者を募っています。希望申し込み者は事務局で登録、県教委生涯学習課に提供し、活用を図っています。

この事業について、8月に小・中・高の現職校長会長、県教育振興会長、県退職校長会長とそれぞれの事務局長を交え、連絡協議会を開催しました。学校支援ボランティア事業の周知や、現場からの要請に応えるシステムなどについて話し合い、今後の活動の充実につなげていく予定です。

また各支部では市町教委、教育振興会や公民館と連携・協力し、地域の学校のさまざまなボランティア活動を行っています。その中から「まちの先生」として、公民館に協力しながら、子どもたちの学習支援に取り組んだ例を紹介します。

(1)土曜授業の講師

土曜授業を試行している小学校6年生の授業では、地域の川で集めた流木を使った「流木アート」の授業講師を担当しました。公園の遊具や、そこで楽しむ動物をグループで共同制作し、秋の文化祭で地域に公開する予定です。元美術教師の退職校長は15年ぶりに教壇に立ち、子どもたちと楽しくふれあいながら制作の指導に当たりました。

完成した力作の数々、子どもたちのお礼の手紙などから、やりがいを実感したボランティア活動でした。

(2)サマースクールの講師

小学校1年生から3年生までの希望者を対象に、「化学実験教室」を開催。「音の出るもの」をテーマに、音を楽しむ遊具づくりの指導を担当しました。紙コップに取り付けた紐をこすると音が出る遊具、竹筒をふりまわすとカエルの鳴き声のような音が出る「カエルゴマ」、折り紙の笛などの制作に、子どもたちは集中して取り組みました。出来上がった遊具で楽しく遊ぶ子どもたちの姿が見られ、充実感のある夏のボランティアとなりました。

3.若手教員を積極的にサポート

珠洲市教委と退職校長有志が協力して、初任2年以内の教員を対象に「金曜セミナー」を実施しています。月1回、金曜日の夜、受講者と退職校長が、学校での悩みや日頃から思っていることなど、事例をもとに意見交換しています。指導力向上の学びの場を提供するのが目的です。

内容は、(1)小・中学校に分かれての模擬授業と整理会での協議(2)「子どもの意欲を引き出す関わり方」や「登校しぶりが見られる子どもの対応」などの事例研究(3)協議題に関する講師の講話——などです。

受講者が自主的に運営できるように工夫し、支援しています。受講者からは「自分の意見が言えることが大切」「自分の引き出しを増やしたいので有意義である」などといった、本音が聞かれました。

(担当・野崎義孝)

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