【連載】学校管理職の危機マネジメント⑥ 9月 危機対応の原則を押さえる

教育新聞論説委員 寺崎千秋

 

事故や事件、トラブル等の危機は突然にやってくる、襲ってくることがほとんどであろう。そんな危機が発生した際を想定し、校長としてどのように対応するか、自らの危機対応の原則やシステムを確立しておくことが必要である。いくつかの例を紹介する。

危機対応・解決に際して「子どもにとってよいことをする」のを第一に据える。教師や保護者・地域住民の都合から子どもを忘れると、後でとんでもないことになりかねない。常に対応や解決が子どものためになることを第一にして深慮し、取り組むようにする。

対応策を一つに決めないで、いくつかを想定してみる。

例えば、最善の策、次善の策、望ましくないがやむを得ない策などなどが想定されよう。諸事情から最善策をとれないこともある。望ましくない策が求められる場合もある。一つの策だけではなく、いくつかを想定して対応を考えるようにする。最終判断を下すのは校長であり、時に決断しなくてはならないこともある。優柔不断や独断・専断にならないよう注意する。

対応策を判断・決断したら、解決に向けての道筋、見通しを想定する。何を、いつまでに行うのか、解決にどれくらいの日数がかかりそうか、事故やトラブルの内容から判断しておおよその工程表を想定しておく。また、すべての対応を可能な限り迅速に進めるようにする。危機には相手のある場合が多い。相手の意思や要求などを踏まえた速やかな対応が誠意を示す行為となり、解決を早めることが多い。

危機対応は校長が一人ではやらない。もちろん教員一人にさせてはならない。対応チームを編成したり、全教職員で一致団結して対応したりなどと、組織的に対応する。事実や情報を共有し、誰が何をするかを明確にし、互いに連絡・報告し合い、最終判断を校長が責任をもって行うようにする。その際、新任校長は、特に危機対応について先輩に相談したり教育委員会に助言を求めたりすることも、常に視野に入れておくようにする。

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