【連載】校長を目指す教師のために 第1回 全ての人をWinWinに!

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1、2年生が参加し盛り上がった「スキルアップ宿泊」

東京都千代田区立麹町中学校 工藤勇一

 

「300/450」

私が校長として東京都千代田区立麹町中学校に赴任し、2年と4カ月が過ぎた。この間、カリキュラム、組織運営、PTA活動、あらゆる方向から学校運営上の課題の改善を行ってきた。教育活動そのものから会議や打ち合わせの方法に至るまで、学校運営上の課題として取り上げた事項は大小織り交ぜて約450項目に上った。そして、約300項目が現在までに解決・改善してきた。

教育目標、目指す生徒像、それを実現するための教育内容・方法、一つ一つ吟味してきた。いわゆるアクティブ・ラーニングといわれる新たな教育活動も複数開発した。学校行事の廃止など大幅な教育活動のスリム化も行った。教育活動にさまざまな専門家も取り入れた。校内に大学生が自主運営する塾を立ち上げるなど常時60人程度の外部人材を活用し、徹底した仕事の分業化も進めた。

これらの改善を通して学校が相当なスピードで変化したのは容易に想像できると思う。年度末や何度始めの入学説明会や校内の保護者向け説明会などでは、変革への保護者の期待をひしひしと感じた。終了時には、毎回こちらが驚くほど拍手喝采をいただいた。現在では、大きな成果とともに、これまでの改革をほとんどの保護者の方々に大歓迎で受け入れられている実感を得ている。

しかし、当初、教員や一部保護者の中にこれらの改革をトップダウンと批判する人たちもいたのは事実である。にもかかわらず、結果としてほとんどの教員が受け入れるようになった理由を一つ上げるならば、誰もが「Win Win」となる仕組みを追求したことにある。生徒を第一に考えるのは当然だが、教職員が働きやすい環境をつくることが大切だと考える。全ての人が生きがいを見いだせる、そんな学校を目指してきた。

この連載では、私が行ってきた学校改善とその考え方についてつづっていく。この実践が管理職を目指している教師の皆さんに勇気を与え、次期学習指導要領の審議の中で論議されているキーワード「社会に開かれた教育課程」「カリキュラム・マネジメント」「アクティブ・ラーニング」「チーム学校」などの参考になれば幸いである。

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